2026年7月14日、仏国際放送局RFI(ラジオ・フランス・アンテルナショナル)の中国語版サイトは、中国企業が関与するミャンマーの鉱山開発がタイ北部の河川を汚染している問題について報じた。

記事によると、今月8日にタイ市民数十人と環境活動家が在バンコク中国大使館前に集まり、中国企業が関与するミャンマーでの金鉱・レアアース採掘がタイ北部に深刻な汚染をもたらしていると抗議した。

参加者は「ここはタイだ、天安門ではない」「一帯一路のグリーンな約束がもたらしたのは毒の水か」といったスローガンを掲げたという。

タイ汚染管理庁(PCD)が今年春に実施した水質調査で、タイ北部のコック川、サイ川、ルアック川、およびメコン川の堆積物から安全基準を超える濃度のヒ素などの重金属が検出された。これにより、流域の漁業や農業、地元の観光業への具体的な健康リスクと経済的被害がコミュニティーから報告されている。

また、実際に採掘が行われているミャンマー・カチン州でも2022年以降、住民による抗議活動が繰り返し起きており、採掘施設の一部を撤去する事態にまで発展した。今年5月末から6月初頭にかけては、タイ北部の複数の河川保護団体が河川を守るための徒歩行進を実施したという。

一方、在バンコク中国大使館は今月9日、環境・健康問題への懸念に理解を示しつつも、対象河川はタイ・ミャンマー両国が共有する越境河川であり、汚染源と責任は事実と科学的証拠に基づいて認定すべきだとする声明を発表し、両国による合同調査の早期実施を支持する立場を表明した。

記事は一連の問題の背景についても触れた。ミャンマー戦略政策研究所の24年の報告書によると、23年にミャンマーから中国へ輸出された重希土類の酸化物は約4万1700トンで、中国国内の採掘割当量の2倍を超えていた。

メルボルン大学のシンクタンクAsialinkによると、これほどの量が採掘できる背景には、中国国内では高汚染を理由に禁止されているアンモニウム塩による採掘法がミャンマーで規制なく使われている実態があるという。

記事は、ミャンマーのレアアース鉱床の多くが軍政権の支配が及ばない少数民族武装組織の管轄下にあることから、西側諸国が中国企業に代わってサプライチェーンに参入するのは容易ではないとの分析も併せて紹介している。(編集・翻訳/川尻)

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