2026年7月13日、仏国際放送局ラジオ・フランス・アンテルナショナル(RFI)の中国語版サイトは、中国海軍による潜水艦発射型戦略ミサイルの発射試験がなぜ日本に強い懸念をもたらしたのかを分析する記事を掲載した。

記事は、中国海軍の戦略原子力潜水艦が6日、太平洋の公海海域に向けて訓練用模擬弾頭を搭載した潜水艦発射型戦略ミサイル1発の発射試験に成功したと紹介。

日本政府は同日、駐北京大使館を通じて中国国防部から事前通知を受けたことを明らかにしたと伝えた。

また、中国側が日本に提供した4つの座標のうち1カ所が和歌山県最南端から約370kmの海域で日本のEEZと一部重なっていたことや、中国国内で事前通知された2カ所の落下危険区域と落点を結ぶとミサイルが日本上空を通過する可能性があったことから日本政府はミサイルに関する警報を発し、結果的に日本上空の通過もEEZへの飛来も確認されなかったことから警報を解除したと報じた。

そして、本件について日本政府が、中国の軍事活動の活発化に重大な懸念を表明するとともに、ミサイルが日本上空を飛越する事態が生じないよう強く求めたと紹介している。

記事は、発射されたミサイルが昨年9月の抗日戦争勝利80周年閲兵式で初公開された「巨浪3号(JL-3)」である可能性が高く、射程は8000キロ超で、096型戦略原潜と組み合わせて運用されるものだと解説した。

その上で、今回の発射がもたらす本質的な懸念は日本上空通過の有無にとどまらないと指摘。これまで日米が島しょ線上に対潜哨戒機や攻撃型潜水艦、水中聴音網などを配備し、中国の戦略原潜を近海に封じ込めることで核報復能力を無力化してきたのに対し、今回の発射地点は平均水深20m未満の渤海湾と推定されていることに言及した。

そして、発射地点が推定通りであれば、中国は外洋に出なくとも敵の原潜が物理的に侵入できない近海の浅海域から米国本土の大部分を射程に収める能力を持つことになり、中国の核報復能力は核弾頭数上での劣勢を大きく挽回して日本を前方基地とする米国の核抑止力も大幅に低下するとの見方を示した。(編集・翻訳/川尻)

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