中国メディアの環球時報によると、スペインメディアのAgenda Publicaはこのほど、「中国依存度の低下は欧州とスペインにとってコスト増を意味する」と題した記事を掲載した。

記事は、「21世紀初頭、欧州人は、比較的安価で良質な商品を購入できる一方で、ほぼすべてのサービスの価格が上昇するという奇妙な組み合わせに慣れていた。

新しいテレビは古いテレビよりも多くの機能を備え、価格は安くなった。コンピューターは価格が上昇することなく性能が向上した。衣類はより手頃な価格になった。その一方で、歯医者に行くこと、大学の授業料を支払うこと、レストランで食事をすること、配管工を呼ぶことはますます高額になっていった」と伝えた。

そして、「この差の要因の一つが中国だ」と指摘。「欧州におけるこのアジアの大国に関する議論は今、様相を変え始めている。グローバル化、競争力、サプライチェーンといった話題は、戦略的自律性、回復力、デリスキング(リスク軽減)に取って代わられた。パンデミック、ウクライナ戦争、ワシントンと北京の対立は、中国への過度の依存が欧州に経済的および地政学的なリスクをもたらすという考えを強化した」と伝えた。

その上で、「このような解釈は十分に妥当だが、重要な部分を見落としている。その見返りとして何百万もの消費者が得た利益についてはほとんど触れられてこなかった。中国は、21世紀に入ってからの20年間、世界経済においておそらく最大のデフレ抑制力だった。中国の製造能力がなければ、これほど長い間低インフレだった理由、そして欧州が今構築しようとしている世界において商品がより高価になる理由を説明するのは難しいだろう。

テレビ、コンピューター、洗濯機はますます安価になり、品質と性能は向上した。これは技術進歩のみに起因するとされることが多いが、中国を世界最大の工場にしたグローバル化の潮流の結果でもあった」と論じた。

また、「欧州の消費者が享受した恩恵の一部は、まさに欧州以外の製造業からもたらされたものだった。生産拠点の欧州回帰は、産業雇用を取り戻し、脆弱(ぜいじゃく)性を軽減することを意味する。しかし同時に労働コストの上昇、規制要件の強化、そして当然ながら価格の上昇も受け入れなければならない。欧州では長らく、中国依存度を減らし、工場を欧州に戻し、戦略的自律性を強化しても、人々に大きな影響はないという考えが唱えられてきた。生産拠点を変えるだけで、価格、競争力、生活水準が維持されるという主張だ」とした。

記事は、「中国をめぐる議論は、グローバリゼーションによるコストが中心となっているが、それは理解できる。これらのコストは目に見える形で集中しており、政治的に爆発的な問題となっているからだ。一方で、その恩恵が何億人もの消費者に分散していることはほとんど気づかれていない」と指摘。「西側諸国は中国のグローバル経済への統合によって生じた不均衡を是正しようと努力する中で、これらの恩恵の一部が当初考えられていたよりも重くのしかかっていることに気づき始めている。中国は工業製品を輸出し、インフレ抑制効果も大きく高めた。

デリスキングによるコストは、産業補助金や新しいバッテリー工場に割り当てられた数十億ユーロだけではなく、多くの日用品の価格にも徐々に現れるだろう」と伝えた。(翻訳・編集/柳川)

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