中国メディアの環球網は8日、「世界的なAI(人工知能)長編映画の発展において、韓国は独自の道を歩んでいる」とする記事を配信した。
記事によると、世界では今、多くの国が映像作品にAIを活用する動きを加速させている。
こうした中、韓国ではAIだけで映像を生成するのではなく、実写映像とAIによるバーチャル背景を組み合わせる制作方式が模索されている。
記事は韓国の状況に先立ち、今年のカンヌ国際映画祭で世界初となる95分のAI長編映画「Hell Grind」が上映されたと説明。「15人が14日間でこの作品を完成させ、総制作費は50万ドル(約8100万円)未満。同規模のVFX大作では通常、5000万ドル(約81億円)前後の制作費がかかる」とし、「両者の差はAIが作品のコスト構造を変える巨大な可能性を示した」と伝えた。
その一方で、「Hell Grind」の制作費の約8割はAIの計算処理に充てられており、計算資源にかかるコストは依然ハードルになっている。また、AI映画を巡る競争は動画生成モデルの性能だけにとどまらず、AIへの適切な指示に関わるプロンプトチームにも及ぶという。
こうした中、韓国が進めるのはAIが俳優に取って代わるのではなく、映画制作を支援するハイブリッド型の制作方式だ。俳優はすべての演技を屋内で行い、背景や視覚効果はAIが後から生成する。また、撮影時にはAIが仮想背景をリアルタイムで表示するため俳優は感情移入がしやすい。ロケ地や季節に左右されず、映像表現の幅が広がることも大きな利点とされる。
ただ、その一方でAI映画を巡っては雇用への影響や著作権の問題、内容の画一化などが懸念されている。
韓国文化体育観光部と韓国コンテンツ振興院は26年のAIコンテンツ制作支援計画に198億ウォン(約21億円)を投じることを年初に発表した。AI映像制作の未来について、ある業界関係者は「AIコンテンツはエンターテインメント業界の重要な成長分野になる。しかし、核心的競争力となるのはコンテンツの質であり、『AI制作』という話題性だけでは観客を長期にわたって引き付けることはできない」との見方を示したという。(翻訳・編集/野谷)











