シンガポールメディアの聯合早報は16日、中国で初めてガソリン車の販売を禁止されるのが海南省である理由について報じた。

中国・海南省は2030年までにガソリン車(純内燃機関車)の新車販売を全面的に停止する。

これは18年から進められてきた政策の延長線上にある。30年には、新たに販売・更新される車両は、特殊車両を除きすべて新エネルギー(NEV)とするほか、車2.5台当たり充電スタンド1基の整備を目指す。

一方で、すでに登録されているガソリン車は販売停止後も車検を受けて引き続き走行することが可能だ。

記事によると、海南省が中国で初めてガソリン車の新車販売禁止に踏み切る背景には、他地域にはない地理的条件や政策基盤がある。

最大の理由は、海南省が島であることだといい、島内は走行距離が比較的短く、長距離移動が少ないため、航続距離に制約のある電気自動車(EV)が利用しやすい。専門家も「島という特性から車の行動範囲が限定されており、充電インフラさえ整えば内陸部より新エネルギー車の普及が進めやすい」と指摘している。

また、海南省は年間を通じて温暖な気候で、寒冷地のように低温によるバッテリー性能の低下が起こりにくいことも理由だという。

さらに、今年4月時点で海南省の新車販売に占める新エネ車の割合は74.5%と中国トップで、充電スタンドは23万基以上、充電ステーションは約4900カ所に上る。高速道路のサービスエリア(SA)や全ての郷鎮で充電設備が利用できるなど、充電環境が整備されていることも大きな要因だ。

海南省は国の「クリーンエネルギー優先発展モデル地区」に位置付けられており、省政府は新エネ車の購入や買い替え、充電に補助金を投入するなど優遇措置を行ってきた。その結果、2025年に販売された新車の約63%を新エネ車が占めるまでに普及が進んだ。

記事によると、専門家は「海南省の取り組みが直ちに中国全土へ広がるわけではない」と指摘。

ただ、海南での取り組みが成功すれば、中国政府が目指す自動車の電動化に向けたモデルケースとなり、将来的には広東省や上海市など、充電インフラや新エネ車の普及率が高い地域から段階的に同様の政策が導入される可能性があるとしている。(翻訳・編集/北田)

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