2026年8月28日、韓国・国民日報は「韓国与党が、国内生産税額控除の対象に自動運転車などの未来型モビリティーを加える税制改正案の策定に着手する」と伝えた。

背景には、世界の自動車市場が自動運転を中心とする「スマートカー」市場へと再編される中、韓国の自動車業界が後れを取ることへの危機感があるという。

国会財政経済委員会所属の文振碩(ムン・ジンソク)共に民主党議員は、早ければ28日にも租税特例制限法改正案を発議する予定だとしている。

国内生産税額控除は、政府が発表した「2026年税制改正案の主要推進課題」の中で最初に示された税制優遇制度。太陽光・風力・二次電池・半導体・核心素材・AIロボット部品の6分野について、国内で生産・販売される製品を対象に所得税と法人税を控除する。米国が自国産業の競争力確保を目的に制定した「インフレ抑制法(IRA)」の先端製造生産税額控除に対抗する形で設けられた。

ただ、電気自動車(EV)は対象外となっており、韓国の自動車業界から強い反発が出ていた。今回の法改正では「未来型輸送・移動手段」を追加することを目指す。

韓国では、中国の自動車メーカーやテスラの台頭を受け、現代自動車・起亜への危機感も強まっている。党内の経済勉強会では、専門家が「中国はすでに世界の自動車市場で20%のシェアを占め、今後さらに拡大する」との見方を示した。その上で、「1~2年以内に現代・起亜やGM、フォルクスワーゲンが状況を変えられるような段階ではない」と警告。中国が国家主導でフィジカルAIロボットなどの次世代産業を先取りすれば、韓国にとって国家的な危機になり得るとの認識を示した。

一方、国内生産税額控除の導入については、通商上の問題を懸念する声もある。国会財政経済委員会の専門委員は、生産コストに対する税額控除が輸入品に対する差別措置とみなされ、国際的な通商ルールと衝突する可能性を指摘している。

また、半導体や二次電池などは海外販売が中心であるため、「国内販売」を条件とすると、実際の税制優遇の効果が限定的になるとの問題も指摘された。

さらに、大企業を中心とした支援策になりかねないとの懸念もあるとしている。

この記事に、韓国のネットユーザーからは「iPhoneのせいでサムスン電子が潰れたりはしない。現代・起亜は何をやってきたのか」「現代・起亜が潰れるなら労組のせいだろ」「技術投資をしないと競争力は身に付かない。見た目を変えていくだけでは何の発展もできない」「だからって現代・起亜の車は買わない。国内消費者をバカにしてるような企業は潰れたほうがいい」「結局、値段が高いから売れないんでしょ。最近、駐車場で中国製のEVを結構見かけるよ」などの声が上がっている。(翻訳・編集/麻江)

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