学生の住環境を改善するため、中国の各地方政府や大学は学生寮の改修・建設に資金を投じています。中でも一部の大学は、学外の既存住宅を購入または賃貸して学生寮として活用し、宿舎不足を緩和すると同時に、在庫となっている分譲住宅の有効活用を図っています。
中国鉱業大学(江蘇省徐州市)ではこのほど、約1万人の2026年度新入生が入学手続きを済ませました。うち博士課程の新入生は住宅団地「観山府」に設けられた寮に入居します。同物件は緑地の多い低層マンション群で、第1期として174戸が供用され、家具、エアコン、洗濯機、給湯器などが完備されています。一方で、博士課程の新入生向けの個室の宿舎費は1人当たり年間わずか1500元(約3万5000円)に抑えられています。
2025年以降、湖北大学、合肥工業大学、中南大学、湘潭大学など、すでに複数の大学が既存の不動産物件を購入し、学生寮として活用しています。
各地でも奨励策が打ち出されています。江蘇省財政庁などの複数部門は最近、『省属大学の学生寮の質向上と収容力に向けた3カ年集中行動における省級資金補助案』を通達しました。改築・拡張や修繕事業に対して実際の入札価格の30%を補助し、老朽化した寮の質向上を支援します。購入事業に対しては、一部の住宅価格が比較的低い地域での寮の購入を支援し、省財政が30%を補助するとしています。
湖南省は6月、省内の衡陽市が南華大学による既存分譲住宅(936戸、計7万2000平方メートル)の買い取りと学生寮への改装を推進していると発表しました。また、深セン政府調達ネットは8月、深セン大学が分譲住宅を購入して学生寮とする意向を公表しました。同事業の予算は5億3360万元(約123億3000万円)で、2026年9月の購入を見込んでいます。
現在、中国では大学の規模が拡大を続けており、学生寮の不足が深刻化し、住環境の改善が急務となっています。既存の住宅物件を購入して学生寮とすることは、学生の住環境改善に役立つほか、中国政府が提唱する「モノへの投資と人への投資を緊密に結びつける」という方向性にも合致しています。(提供/CGTN Japanese)











