外部環境の悪化を受けて売りが先行。米国のインフレ・金利上昇懸念がマイナス材料だ。前日発表の米8月卸売物価指数(PPI)が市場予想をやや上回り、インフレ圧力の根強さが意識されるなか、長期金利の指標となる米10年債利回りは2023年10月以来の高水準を記録。また、中東情勢の緊迫化を受け、10日のWTI原油先物は8連騰し、一時は5月中旬以来の高値を付けた。
米中経済指標の発表を控えて手控えムードも強まった。11日に米消費者物価指数(CPI)、来週15日に小売売上高など中国の月次経済統計が発表される。ハンセン指数は前日まで4日続落し、約1カ月半ぶりの安値を付けたが、厳しい外部環境が続くなかで買い戻しの動きは限定的だった。(亜州リサーチ編集部)
ハンセン指数の構成銘柄では、非鉄セクターの下げが目立つ。洛陽モリブデン集団(3993/HK)が10.0%安、紫金鉱業集団(2899/HK)が7.6%安となり、値下がり率上位に入った。このほか、香港不動産大手の新鴻基地産発展(16/HK)が7.9%下落。同社が前日引け後に発表した2026年通期決算は11%増益となったものの、市場予想を下回る内容だった。
他のセクターでは、半導体が安い。
半面、本土系銀行セクターの一角は上昇。中国銀行(3988/HK)が0.6%高、中国建設銀行(939/HK)が0.4%高、中国農業銀行(1288/HK)が0.2%高で引けた。中国政府はこのほど、「金融強国建設『第15次5カ年計画』(2026~30年)」を正式に発表。2030年までに金融政策の協調性や金融リスクの防止・管理能力を高め、金融業の国際的な影響力と競争力を一段と向上させる方針を示した。
本土マーケットは続落。主要指標の上海総合指数は前日比1.82%安の3862.73ポイントで前場取引を終了した。非鉄金属が安い。このほか、鉄鋼、電子、不動産など幅広いセクターが売られた。半面、銀行や公益株の一角は買われている。
(編集担当:亜州リサーチ=サーチナ)











