東京六大学野球リーグの早大は28日、小宮山悟監督(60)が今秋限りで退任することを発表した。11月末の任期満了に伴うもので、後任はOBの足立修氏(62)が12月1日付で就任する。

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 小宮山監督は19年1月、早大監督に就任して以降、20年秋季リーグ戦で初優勝を成し遂げ、24年春のリーグ戦から25年春季リーグ戦にかけて3連覇を達成するなど、神宮の杜(もり)で確かな成績を残してきた。

 記者会見における厳しい言葉や、ナインへの小言は神宮名物。だがそれらは早大野球部の伝統である「一球入魂」の精神を次世代に継承しなくてはいけないという、強い使命感の表れだった。

 あるOBは証言する。「コメントだけを見れば、厳しさばかりが強調されますが、あれほど部員思いの優しい監督はいませんよ」

 球界屈指の理論派。芝浦工大柏から2浪を経て、早大に入学。猛練習で自らを鍛え上げ、ドラフト1位でロッテ入りし、「投げる哲学者」と呼ばれ通算117勝を挙げた。常に厳しい環境に自らを置き、創意工夫で現状を打破してきた。

 経験に裏打ちされているからこそ、確かな結果を残せていないプロ志望の学生には「プロをなめんな」と辛口になる。公の場でも正々堂々と本音の正論を貫いてきた。

 試合後の会見では、ある記者の質問を「愚問です」とばっさり斬ったこともあった。報道陣とのそんな“真剣勝負”の場もラストシーズンになると思うと、寂しさが募る。

小宮山監督の最後の戦いを、“一筆入魂”で見届けていきたい。(編集委員・加藤 弘士)

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