試合中にiPadを活用する大谷翔平 photo/Getty Images
ベンチのiPad機能を変更
メジャーリーグ機構(MLB)が、試合中にベンチで使用するiPadの機能を制限した。人工知能(AI)を活用し、選手交代や配球などの判断材料として利用されるケースが増えていたためだと米『AP』が報じている。
各球団に配布されているiPadでは、これまで映像やリーグが提供するデータに加え、球団独自のプログラムを利用できる機能が備わっていた。しかしMLBは後半戦が始まった16日から、この独自機能を利用できないよう変更した。
MLBのモーガン・ソード野球運営担当副社長は各球団へ送付した文書の中で、一部の球団では独自プログラムが本来の用途を超えて使われるようになり、「選手交代や配球、そのほか試合中の判断について、これまで監督や選手が担ってきた役割に助言を与える目的で利用されていた」と説明した。
リーグの競技委員会による調査では、各球団は現行ルールを順守していたものの、AIの活用が今後さらに広がることを見据え、シーズン後半戦から新たな運用を始めることを決定。これまで独自機能を利用していた球団にも対応期間を設けたという。
MLBでは2015年から試験的にベンチでのiPad使用を認め、翌2016年に本格導入した。2020年にはアストロズのサイン盗み問題を受けて映像機能を一時停止したが、2021年に再び利用を認めている。
データ分析が野球に欠かせない時代となった一方で、AIが試合中の意思決定にまで踏み込むことには一定の線引きが設けられた。テクノロジーの進化を取り入れながらも、最終的な判断は現場の監督や選手が下すべきという姿勢を、MLBは改めて示した。

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