「FIFAの金は会長のものではない」かつての発言を皮肉る 英...の画像はこちら >>

批判が集まるインファンティーノ会長 photo/Getty Images

主要な連盟との溝をさらに深めることに

FIFAが進めるワールドカップなどへの大規模な民間投資構想に、サッカー界から批判の声が広がっている。

英紙『The Guardian』は、ジャンニ・インファンティーノFIFA会長が2016年に会長へ就任した当時の発言を振り返り、現在のFIFAが収益を重視する姿勢を痛烈に批判した。



インファンティーノ会長は2016年2月、汚職問題に揺れたFIFAを立て直すことを公約に掲げ、新会長へ選出された。当時は「FIFAは悲しい時代、危機の時を経験しました。しかし、そのような時代は終わりました。私たちは今、新しい時代に入ります」と語り、組織のイメージ回復を約束していた。

さらに、FIFAの財政状況についても言及し、「これは皆さんのお金であり、FIFA会長のお金ではありません」と強調。「FIFAのお金はサッカーの発展のために使われなければなりません」と訴えていた。

しかし現在、FIFAはワールドカップやその他の大会に対する民間投資を求めており、その規模は75億ポンドを超えるとされている。FIFAは、この資金を「サッカー開発資金の拡大」に活用すると説明している。

これに対して『The Guardian』は、インファンティーノ会長が過去に「FIFAのお金は会長のものではない」と発言していたことを引き合いに出し、今回の構想を皮肉たっぷりに批判した。

同紙は、FIFAが掲げる「サッカー開発」の目的を紹介しながらも、「インファンティーノとその仲間たちが、サッカー界のほぼ全員が『ちょっとやりすぎだ』と反応するほどひどいアイデアを思いついたことは、ある意味偉業だ」と厳しく指摘している。

今回の投資構想には、UEFAやCONCACAF、イングランドサッカー協会(FA)なども強く反発。『The Guardian』によると、UEFAの55加盟協会は緊急会議を開催し、ワールドカップのボイコットの可能性についても検討しているという。


同紙は、ワールドカップが生み出す熱狂や、サッカーが人々にもたらす感動にも触れる一方で、収益拡大を優先するFIFAの姿勢が、競技そのものが持つ価値を損なう可能性を危惧。「サッカーは、最高の状態であれば、私たち全員の中にある子供を蘇らせる」としたうえで、記事の最後には「言語学者が何と言おうと、インファンティーノには子供はいない」と痛烈な一文を残した。

FIFAが進める新たな収益拡大策は、サッカー界を一つにするどころか、主要な連盟との溝をさらに深めることになっている。

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