はじめてだけど懐かしいレモン牛乳
はじめて飲んでもなぜか懐かしいレモン牛乳「関東・栃木レモン」
ひとくち飲んだとき、脳みそ奥深くにしまわれている、遠い記憶のフックを押したような感覚。
甘いんだけれど、どぎつくなく、やわらかく、やさしい味。
ゆったりとほんのり香るレモン。
ああ、これは静かなブームになるというのもうなずけるなあ。

それが私の最初の感想でした。飲んだのは、栃木乳業株式会社が発売している「レモン牛乳」です。いや、正式名称は「関東・栃木レモン」。もともとはレモン牛乳という名前だったのですが、法律が変わり、牛乳100%以外は、牛乳と名乗ってはいけなくなり、現在の名前になったそうです。


お。それは飲んでみたい、と思った方もいらっしゃると思いますが、残念ながらこの「関東・栃木レモン」、栃木県の宇都宮市周辺のセブンイレブンやスーパーでしか買うことができません。200mlと、500mlとの2種類があり、私は、200mlを宇都宮市のお隣さくら市で、500mlを鹿沼市で購入しました。

宇都宮近辺で発売されているレモン牛乳は、この栃木乳業(株)のものだけではなく、針谷乳業株式会社でも「針谷おいしいレモン」として発売をしています。ぜひ飲み比べてみようと、探しまわったのですけれど、残念ながら見つけることはできませんでした。その日、確実に入手できるという噂の場所がお休みだったのです……。


はじまりは宇都宮市内にあった「関東乳業株式会社」というメーカーが戦後まもなく開発したもの。学校などでも販売され、広くヒット商品となりました。ところが残念ながら2004年に関東乳業(株)が廃業となり、いったん製造は終わってしまいました。でも、せっかくの人気商品を残そうと、栃木乳業(株)が引き継いで製造をしているのだそうで。そんなエピソードもまた、やさしい感じ。

宇都宮といえば、餃子とジャズが有名です。
私も何度か宇都宮に餃子を食べるため(だけ)に訪れたことがあります。そのときはこのレモン牛乳の存在を知らなかったので、素通りしてしまいました。もったいないことをしたなー。
もっとも、餃子とジャズとレモン牛乳は、いっぺんに味わおうとするとあわない気がしますけれど……。

次回は、両方飲みくらべるつもり。地方限定ものがお好きな方も、ぜひ。

(谷和原のぞみ/お気楽ステーション)