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決定「この野球マンガが現在進行形ですごい!」2016

2016年1月18日 09時50分 ライター情報:オグマナオト
いつの時代も人気を誇る野球マンガ。そのジャンルにおいて、現在進行形で面白い作品は何なのか? スマホマガジン『週刊野球太郎』編集部、野球マンガ評論家のツクイヨシヒサ氏、そして私、エキレビ・野球担当のオグマナオトで、今読むべき「この野球マンガがすごい2016」を選定していく。

2010年代を代表した『砂の栄冠』と『球場ラヴァーズ』の終焉


野球太郎 連載中の作品の話をする前に、2015年の野球マンガ事情を振り返りたいと思います。

オグマ 『砂の栄冠』が遂に最終回を迎えました。間違いなく、2010年代の野球マンガを代表する作品だったかと思います。
『砂の栄冠』(三田紀房/講談社)。2010年連載スタート。主人公・七嶋裕之が自チームを応援する老人から1000万円を託され、その金で甲子園出場を目指す。※全25巻

ツクイ “七嶋無双”なんて言われた時期もありましたけども、いい終わり方だったんじゃないですかね。

オグマ 出発点は「1000万円で甲子園出場を買う」という変化球がテーマでしたが、結局、王道野球マンガに着地したというか。最後は甲子園準決勝で、大谷翔平をモデルにした投手がいる岩手県代表と対戦。三田先生は岩手出身ですし、『クロカン!』の最後の相手も岩手県代表。描きたいことを描ききった感はあります。

ツクイ 甲子園のヒーローとはなんぞや、というところまで一応、行き着きましたからね。それ以外の「眉毛戦争」とか、ブラスバンドどこいった問題などはありますけど(笑)、この作品でしか投げられなかったテーマがたくさんあったと思うんです。そこにどんどん球を投げ込んでいったのはさすが三田先生だと思います。あとは、「ガーソ地蔵問題」。これから先、実際の高校野球において「なぜここで動かないの!?」という場面が訪れたら、絶対にその監督は「ガーソ」ってディスられるでしょう? それぐらい、高校野球マンガ史上に残るインパクトのあるキャラクターでした。

オグマ 「高校野球100年」が話題になった2015年、「高校野球ってこのままでいいの?」という議論も沸き起こりました。その中にあって、「今のまま、何も変える必要はない」というのが三田先生のスタンス。わざわざ外国人記者を登場させてベースボールとの比較をさせてまで、「甲子園の素晴らしさ」という部分はしっかり描ききったんじゃないかと思います。

野球太郎 ほかに、昨年連載が終了した作品というと『球場ラヴァーズ』シリーズがあります。
『球場ラヴァーズ』シリーズ(石田敦子/少年画報社)。プロ野球(広島カープ)を応援席から描いた作品。2014年、「カープ女子」が流行語大賞に選ばれ、作者の石田敦子が受賞。第一章「私が野球に行く理由」(全6巻)、第二章「私を野球につれてって」(全3巻)、第三章「だって野球が好きじゃけん」(全3巻)、第四章『こいコイ! 〜球場ラヴァーズ〜』(全2巻)、最終章「球場ラヴァーズ3-2(フルカウント)」(コミック発売時期未定)

オグマ コミック発売はまだですが、歴代ヒロインが総登場した『球場ラヴァーズ3-2(フルカウント)』も昨年末で終了。このシリーズも、2010年代を象徴するというか、最近のカープ人気、「カープ女子」ブームを語る上で欠かせない作品でした。

ライター情報

オグマナオト

福島県出身。『週刊野球太郎』『web R25』を中心にスポーツネタ、野球コラムを寄稿。構成した本に『木田優夫のプロ野球選手迷鑑』『福島のおきて』など。

URL:Twitter:@oguman1977

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