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南インドと北インドでカレーは全然違う。さっぱりして胃もたれしない、日本人には断然南インドです

2015年8月24日 10時50分 ライター情報:辻本力
カレーにナン、タンドリーチキン……インド料理といえば、そそういったメニューが思い浮かぶ。もちろん、それもれっきとしたインド料理だ。しかし、それが全てではない。

南インド料理(カレー)とは?


インドの面積は3,287,263キロ平方メートル、世界第7位の広さを誇る。ゆえに、北と南で気候や文化も大きく異なる。その違いは当然食にも表れていて、日本でポピュラーな「カレーとナン」という組み合わせは、小麦が主食の北インドのもの。カレーも「バターチキン」に代表されるどろっと濃厚なタイプが主流だ。
『家庭で作れる南インドのカレーとスパイス料理』(香取薫著、河出書房新社)

一方、南インドはどうなのか? というところで紹介したいのが、今年(2015年)7月に刊行されたレシピ本『家庭で作れる南インドのカレーとスパイス料理』(香取薫著、河出書房新社)だ。この本では「南インド料理の特徴」として、以下の7つが挙げられている。


1.主食は米
2.調理時間が短い
3.菜食中心
4.ビーフやポークなども
5.ココナッツオイルを使用
6.カレーリーフやタマリンドを使用
7.軽食ティファンが充実


中でも重要なポイントは、1「小麦が主食の北に対し、稲作が盛んな南は米が主食」、2「北よりさらに暑い南では、長時間炒めたり煮詰めて濃厚な味を出すのではなく、短時間でさっと仕上げるものがほとんど」、4「菜食中心だが、一部の地域ではキリスト教徒による肉食文化もある」だろう。

つまり、米食中心である私たち日本人にも取り入れやすく、「カレーは好きだけど、毎日玉ねぎをあめ色になるまで炒めるなんて悠長なことしていられない!」という人でも気軽に作れ、材料の制限もない。加えて言えば、バターや小麦粉などを使わないので、さっぱりしていて胃ももたれない。私は、そんな「日常食」としての南インド料理(南インドカレー)にヤラれたのである。

下準備さえ終えれば、できたも同然


私が「南インドカレー」という言葉に出会ったのは、料理雑誌『dancyu』(プレジデント社)06年7月号の特集「『カレー」命」だったろうか。当時、取り上げられた南インドカレーの名店を回り、掲載されていたインド料理研究家・渡辺玲による「南インドカレーの決定版。ココナッツ風味チキンカレー」のレシピにも挑戦した。香り高く、さっぱりとしながらも強烈な旨味に、私のカレー観はひっくり返った。なにより、短い調理時間&シンプルな行程で、これだけの旨味が出せることに驚かされた。以来、私のカレー比重は、日本のカレーライス:1、北インド:3、南インド:6くらいのまま現在に至る。

ライター情報

辻本力

編集者・ライター。〈生活と想像力〉をめぐる“ある種の”ライフスタイル・マガジン『生活考察』編集発行。企画立案からインタビューまで、いろいろやります。

URL:「生活考察」編集日記

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