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「おんな城主直虎」45話。主人公なのに「冷たい鬼ばばあ」と言われてしまう

2017年11月19日 09時45分 ライター情報:木俣冬
NHK 大河ドラマ「おんな城主 直虎」(作:森下佳子/毎週日曜 総合テレビ午後8時 BSプレミアム 午後6時)
11月12日(日)放送 第45回「魔王のいけにえ」 演出:深川貴志
NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」 音楽虎の巻 イチトラ SMJ

竜宮小僧は何を思う


家康(阿部サダヲ)と信長(市川海老蔵)との勢力争いに巻き込まれた瀬名(菜々緒)と信康 (平埜生成)母子がじわじわと外堀を埋められていく様が描かれ、爽快なところがひとつもなく、ただただ悲しかった。

瀬名と信康、ことごとくついてない。
家康を毒殺しようとした近藤武助(福山翔大)は信康の側近で、近藤一族だけでなく、団体責任として、岡崎の者全員が処断されることになった。
その書状を託された万千代(菅田将暉)の背後に、無数の紙がはらはらと舞い、なんともはかない人の運命を感じさせた。

信康は、そんな目にあっても前を向き、家臣を奮起させて、合戦で目覚ましい働きをする。
ところが、家康の側室に男子が生まれ(のちの秀忠)、焦った瀬名が、信康にも男子をと、側室をもらったことから、状況は悪化の一途をたどる。
側室が武田の元家臣の娘であったことが、信長につけいるすきを与えてしまったのだ。
ねちねちと家康を責めはじめる信長。なんといっても、使いで来た忠次(みのすけ)に精神的な圧を加えていくところ。後光眩しい大物感ある海老蔵と、小物感漂わせるみのすけの対比がすばらしい。
ついでに記せば、その後、阿部サダヲに「誰のせいでこうなった」と問われたみのすけが、食い気味で「わたくしでございます!」と返すタイミングも最高。
芝居はすてきなのだが、役としては、何かとやりきれないことをしているにもかかわらず、四天王として生き延びるのだから、もどかしい。

徳川の家を守るためには信康に死んでもらうしかないと、かつて兄を家のために死なせている於大の方(栗原小巻)が家康に進言する。

人の子の母とは思えないと言う家康と、人の子の母だから言っていると言う於大の方。
獣はお家のために我が子を殺めないが、人は、お家を守るためには、この生命さえ人柱として捧げないとならない。「そなただけが逃れたいということは通らない」と於大の方は苦悶の表情をする。

いつも、正面で目をぎょろりと見開いているカットが多い阿部サダヲの顔が、ここだけ珍しく横向きで、なんとも言えない表情をしている。
一部始終を聞いている万千代(菅田将暉)の表情もつらそうだ。

そこに、おなじみの「竜宮小僧のうた」の旋律。

ライター情報

木俣冬

『みんなの朝ドラ』5月17日発売。その他の著書『挑戦者たち トップアクターズ・ルポルタージュ』、『ケイゾク、SPEC、カイドク』など。

URL:Twitter:@kamitonami

コメント 1

  • 匿名さん 通報

    氏真が、どうするのか❗ そのポイントが、気になる❗ 結末は、変わらないにしても。

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