こち亀の“セルフアレンジメント”をやってみた
上が私、下がダンナの「セルフアレンジメント」。みなさんもどうですか。
先日、『こち亀』(週刊少年ジャンプ2008年17号掲載)で「セルフアレンジメント」なる自己分析がテーマとなり、話題になっていた。

数年前に話題になった『偏愛マップ』にも近いもので、頭にあるものを次々に図面に描いて、客観的に見ることで、自分自身の指針となったり、冷静に思考するきっかけになるのだという。


それを中川の関連会社が手がけているという流れで登場キャラたちが挑戦してみたのだが、「麗子」はモデルやパティシエといった項目を軸に海外にも幅広く枝が広がっていき、実業家の「中川」は、様々な産業に、車やワインなど豊富な趣味にと、広く深く描かれた図面。

いっぽう「両津」はというと、娯楽、遊び、レジャー、趣味が毛細血管のようにはりめぐらされ、用紙を付け足さないと描き切れなかったほど。そして、オチは、8個の要素だけで枝分かれが全くない「大原部長」のシンプルすぎる図面だった。

この「セルフアレンジメント」を一般人がやったら、どんな感じになるのだろうか。ある休日、自分とダンナ(太田サトル)、小2の娘の3人でチャレンジしてみた。

大原部長のようにスカスカにならないか心配だったが、実際に描き始めてみると、これがけっこう面白い。
自分の場合、家族を軸に、マンガ、テレビ(ほとんどお笑い)、映画、芝居、ドラマ、友達と、小学生レベルの項目ばかりだが、特徴的だったのは、図面がほとんど時系列であること。
テレビもマンガもいま放送中・連載中の作品から始まり、用紙の隅っこに進むにつれ、過去の自分の原点に近い重要な作品が登場する。『スラムダンク』『ドラゴンボール』『キャプテン』『パタリロ』『ガラスの仮面』『うる星やつら』などなど。
友達に関しても、思いついた順に描いただけに、遠方に住む昔からの重要な友達がきれいに忘れられて隅っこに描かれ、日ごろ身のまわりをウロチョロしてる小学生たちが真ん中を占めていたり……。
しかも、ヒトもモノも思いついた順に描いているから、『あらびき団』『本番で〜す!』のお笑い番組の真横に、父や母、姉たちが配置されるというおかしなことになっていた。

小2の娘の図面はというと、家族を軸に、クラスの友達の名前が連なり、小学校、こうてい、先生、好きなお店、「シール」「シュガーバニー」「ジャンプ」「ぎんたま」「バリハケン」「サンデー」などなど、それなりに自分の好きなモノがあるようで。
基本的には枝は分岐せず、何本かの枝がどんどん伸びていくもの。

いちばん泣けたのは、ダンナの図面。
『家族』を軸に、実家、姉妹、友達、娘の友達などがあり、『遊び』に「音楽」「ガンプラ」「マンガ」が。
「ガンプラ」という項目は好きなモビルスーツ、「音楽」ではロック、ハウス/テクノ、パンクロックなどのジャンル分けと好きなアーティスト、「マンガ」はマンガ雑誌と作品。そのなかで妙に細かいのが「肉(キン肉マン)」の項目で、「中野さん、カレクック、チエの輪マン」など、なぜそれを挙げたのかよくわからない超人が並んでいた。

しかも、『仕事』はたった1コマで完結してるのに、『食』という項目のなかの「肉」なんかは「牛・ステーキ 焼肉 しゃぶしゃぶ ハンバーグ」、「豚・とんかつ しょうが焼」「とり・焼き鳥 からあげ 手羽先」と妙に細分化して充実している。
どう見ても配分がおかしいではないか。自分や娘のモノよりも、スッキリ整理して書かれている感じなのが、なお泣ける。

家族の分だけでも、こうして図面を見ると、知らないことはけっこういっぱいある。そんなに「肉」が(料理もマンガも)好きだったのかなど。
これを友人や知人とやったら、さらにいろんな発見があるかも。

皆さんもGWなどの暇つぶしに、いかがです?
(田幸和歌子)