アナキズムが帰ってきた。シン・ゴジラのようだ。
著者・重田園江氏は政治思想史が専門。五年前に突然、自分はアナキストだと啓示を受けた。そこで本書を構想。アナキズムは≪体系的ではない…理論ならざる理論≫なので、列伝の形式だ。三章に登場の森政稔(まさとし)氏はプルードン研究者でねこ好き。ねこは自分に忠実なアナキストだ。各章に愛すべきねこたちを並べた。
一章のジェイン・ジェイコブズはNYの旧市街を開発から守った。二章のヴァンダナ・シヴァは、北インドの樹木を伐採から守った。四章のカール・ポランニーは機能的社会主義を唱え、資本主義でも計画経済でもない第三の道を模索した。五章のデイヴィッド・グレーバーは人類学者で資本主義を批判する。
【書き手】
橋爪 大三郎
社会学者。1948年生まれ。東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。執筆活動を経て、1989年より東工大に勤務。現在、東京工業大学名誉教授。著書に『仏教の言説戦略』(勁草書房)、『世界がわかる宗教社会学入門』(ちくま文庫)、『はじめての構造主義』(講談社現代新書)、『社会の不思議』(朝日出版社)など多数。近著に『裁判員の教科書』(ミネルヴァ書房)、『はじめての言語ゲーム』(講談社)がある。
【初出メディア】
毎日新聞 2025年11月15日
【書誌情報】
シン・アナキズム: 世直し思想家列伝著者:重田 園江
出版社:NHK出版
装丁:単行本(432ページ)
発売日:2025-07-25
ISBN-10:4140912952
ISBN-13:978-4140912959