街で見ない日はないトヨタの人気SUV「ハリヤー」。人気車種なのに今まで紹介したことがなかったので、今回改めて試乗車を借りて、人気の秘密を探ってみます。
安全・快適装備がさらに進化した最新モデル
ハリヤーは2025年6月に一部商品改良を実施。プロアクティブドライブアシスト及びパーキングサポートブレーキに歩行者検知を追加したほか、ブラインドスポットモニターに安心降車アシスト、後方車両接近警報を追加するなど、最新のトヨタセーフティセンスを搭載しました。
また、ステアリングヒーターと運転席・助手席のシートヒーターが全グレードで標準装備としたほか、車両そのものも寒冷地仕様として、雪の日でも安心快適となりました。
従来は最上級グレード「Z」のみの設定だったPHEV(プラグインハイブリッド)ですが、人気のグレード「G」にも新たに設定。価格は547万300円で、Z PHEVの626万100円と比べると約79万円のプライスダウン。EVの補助金を活用すれば実質500万円以下で購入できるようになりました。
ちなみにZグレード(PHEV車)およびZ“Leather Package”グレードにのみ、ワイヤレス充電を標準装備したとのこと。これはとても便利なので、うれしいポイントです。本稿ではPHEVの上位グレードであるZグレード車をご紹介します。
【ハリヤーが人気の理由 その1】
ミドルサイズSUVの中では大きめだけど使い勝手がよい
ハリヤーは、全長4.5mから4.8m程度の「ミドルサイズSUV」に位置するモデル。このクラスの代表車種は、日産・エクストレイル、三菱・アウトランダーPHEV、マツダ・CX-5、Honda・ZR-V、メルセデス・ベンツ・GLC、BMW・X3、アウディ・Q5あたりでしょうか。
「日常使いから週末の家族レジャーまで1台でこなしたい」「後席の居住性を確保しながら、多くの荷物を積みたい」という方に向いています。SUVに迷ったら、ミドルクラスから検討されることをオススメします。
ボディーサイズは全長4740×全幅1855×全高1660mmと、ミドルクラスとしては大きめ。
駐車場で困るのがバックドアの開閉。クーペ形状ゆえ、背面の壁が近くても開くことができそうです。もちろんボタン1つで閉じる電動パワーバックドアです。
荷室の容量は409L。助手席側にはJBLのサブウーファー、運転席側には1500W出力に対応するAC100Vの電源コンセントを用意されています。AC電源は移動中にノートPCを充電するなど、さまざまな活用ができそうです。
そのAC出力ですが、運転席のステアリングコラム付近という見づらい場所にあるのは、ちょっと不便だと思いました。
リアシートを倒せば1045Lまで拡大。奥行きは約1.6mあり、また、ほぼフルフラットになるばかりか、つなぎ目などがないよう工夫がなされています。つまり使い勝手はかなりよい荷室であり、色々なニーズに対応できそうです。
【ハリヤーが人気の理由 その2】
重厚な走りという明快なキャラクター
乗り味は重厚で高速道路での直進安定性がとても高いという印象。安心感があり、なるほど、これが支持される理由なのかと感じました。この乗り味は上位に位置する(であろう)クラウン・スポーツのキビキビとした走りとは大きく異なるもの。購入層の違いを、キャラクターで明確に区別しているところに好感を抱きました。
パワートレインは2.5Lの直列4気筒エンジン(A25A-FXS)と、前後2基の強力なモーター(E-Four)を組み合わせ。システム最高出力306馬力(225kW)を発生します。電気だけで93km走行できるほか、燃費もリッター20.5km(WLTCモード)とすこぶるよいです。充電はAC充電のみで、急速充電には対応していません。
実際に乗ってみたところ、電池がほぼなくなった状態の街乗りでリッター25kmを記録。これは素直にすごいと思いました。この経済性は、今のご時世ホントにありがたいものです。
走行モードはECO、NOMAL、SPORTの3段階。センターコンソールのスイッチで切り替えます。
これは貼り合わせガラスを採用していることからか、車内はとても静かで、高速道路での風切り音やロードノイズは適度に抑えられている印象。それゆえ景気よくアクセルを踏んだ際のエンジン音やモーター音が気になったりも。このクルマの運転の仕方は「静かにゆっくりと」が良いと思います。これもクラウンスポーツとは違うところでしょう。
【ハリヤーが人気の理由 その3】
お値段以上の上質感
価格からは考えられないほどの上質な車内空間も魅力です。後席の足元はかなり広く、シートの質感もよいこと、スマホの充電に便利なUSB Type-Cを2系統用意していることから、長時間の移動でも苦にはならなそう。ドリンクホルダーはアームレストにありました。温度調整機能はないものの、エアコンの送風口はありました。
運転席も上質感マシマシの印象。視界は上下は少し狭い印象を受けるものの、左右はかなり広いように見えます。よく見ると、ドアに鷹(チュウヒ)を模したハリヤーのエンブレムがあるなど、遊び心が見受けられます。
メーターパネルはフルLCDで、ほかのトヨタ車と同様、明るくて高精彩。逆光や天井をガラスルーフにしての順光時でも見やすかったです。
【ハリヤーが人気の理由 その4】
日本車ならではの細かな配慮
ハリヤーを見て思うのは、細かな配慮です。その中で特にイイと感じたのがドアがサイドシルを覆っているという点。これの何がよいかというと、雨の日にロングスカートやパンツの裾をあまり濡らさずに乗降できるから。こういう部分はとても重要です。
【ハリヤーが人気の理由 その5】
充実のインフォテインメント
トヨタ系のインフォテインメントはとても使い勝手が良いです。特に音声認識の精度はかなり高く、活舌の悪い筆者でもエアコンの温度調整などもキチンと動作しました。インフォテインメントシステムは、自動車を動かすうえで必ずといってよいほど使うもの。
この使い勝手は重要であり、スマホ連動機能があれば何もイラナイとはなりません。これだけでも新型車に乗り換える価値はあると思います。
【まとめ】上品で静粛な高コスパのSUV
安全装備を充実したり、グレード展開に変更を加えるなど、より魅力度と選択肢が増したハリヤー。価格は371万3000円のガソリンエンジン仕様2WDからラインアップしているので、コスパはとても高いといえそうです。
総じて思うのは「さすがトヨタ」というスキのなさと完成度。街でよく見かけるのも納得です。ミドルクラスSUVを検討している人は、まずはハリヤーをチェックしてから、色々チェックすることをオススメします。
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