ついにゴングの時を迎える井上と中谷によるメガマッチ(C) Lemino/SECOND CAREER/NAOKI FUKUDA

 ついに運命の大一番がゴングの時がやってくる。5月2日、ボクシングの世界スーパーバンタム級統一王者の井上尚弥(大橋)が、4団体のベルトを懸けて、世界3階級制覇王者の中谷潤人(M.T)を迎え撃つ。

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 その名も「THE DAY やがて、伝説と呼ばれる日」と銘打たれた興行は、生観戦チケットは5万5000人分が1か月前時点で完売。日本人のスーパースターによる世紀の一戦に対する注目度の高さを感じさせる現象が起きている。

 もっとも、日本ボクシング史に残るメガマッチだが、地上波放送はなし。費用が事前購入で6050円、当日購入は7150円となるNTTドコモ運営の配信サービス「Lemino」、もしくはスポーツ動画配信大手「DAZN」によるPPV配信を視聴するしかない。

 今春に動画配信サービス『ネットフリックス』の独占中継となったワールド・ベースボール・クラシックWBC)がそうであったように、昨今のスポーツ界では、PPV配信が主流。コア層へのリーチを狙ったスポーツ中継はごく自然なものとなりつつある。井上の興行を巡っても、2021年12月のアラン・ディパエン(タイ)戦からPPVでの有料生配信が行われてきた。

 もっとも、有料化はライトなファンにとっては、やはり小さくないハードルとなる。実際、SNSでは「PPVは高い。これなら地上波で宣伝しなくてもいいくらいボクシング人気に逆効果では?」「地上波がないのは厳しい」「なんでテレビ放映内の?」「人気が広まるのかな」とメガマッチの地上波放送ゼロという現実に疑問の声が上がった。

 たしかに、万人が見れる状況にない興行モデルの変化は、お茶の間での熱狂は生まれにくいのかもしれない。

 しかし、価値が急騰する選手が手にできる収益を考えても、ネガティブなことばかりではない。

ゆえに井上の興行をプロモーターとして支えてきた大橋秀行会長はポジティブに時代の変化を捉えている。

「夢のある競技だとは思う。私の時とは状況が全く違います。色んな意見があると思いますけど、ただ、選手のためを思ったら今ほど良い時代はないと思います。選手ファーストで考えたら今。今が一番ですね。」

 この先、ボクシング、ひいてはスポーツの“見方”はどう変化していくのか。今夜の大一番は、一つの試金石となるかもしれない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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