◆明治安田J1百年構想リーグ▽第14節 浦和2―0千葉(2日・埼玉スタジアム2002)

 浦和の元日本代表MF安部裕葵(27)が、鹿島時代の19年4月28日の横浜M戦以来、2561日ぶりとなるJリーグでの先発出場を果たした。トップ下で先発。

得点に絡むことはできなかったが、特に前半は相手のプレスを回避するポジショニングで攻撃の潤滑油に。後半12分に途中交代する際には、スタンドから大きな拍手を受けた。

 「点、取りたかったっすね。(前半の)45分やって思ったのは、この数年間、練習をずっとやってきたので、試合はやっぱり違う」と振り返った。安部は鹿島から19年にバルセロナBへ完全移籍。しかし右太ももの度重なる負傷に苦しめられ、23年夏に浦和へ。その後もコンディションが上がらず、23、24年は出場なし。昨季(25年)、途中出場で2試合に出場して復活の兆しをみせると、今季は3試合目の初スタメンとなった。

 前半は「タクさん(右ウイング金子)と広教(右サイドバック石原)の間に入って、相手ボランチとウインガーを引っ張って前進しようと思っていた。思い通りにいけていた」と手応えを口にした。相手のプレスがかからない場所を見極め、さらに前方へとポジションを移して得点に絡むシーンを狙った。

 しかし後半は千葉のプレス強度が増すと、瞬時に最適なポジションを見つけられなかった点を反省した。

「交代してロッカールームで映像を見たら、すぐに(最適なポジションが)わかったんですよ。それをピッチレベルで感じないといけない。感じられるはずなんですけど、(先発出場がなかった)この7年ぐらい、考える習慣がなかった。途中出場は、考えることが全然違う。ゲームコントロールするとなれば、そういう能力が必要」と続けた。

 バルセロナB時代を含めても、先発出場は20年1月が最後。「試合と練習はプレー選択も違う。余裕を持ってプレーできたので、もっとリスクを負うプレーが必要だった。成功確率50パーセントでも突っかけていくとか、(きわどい)パスを出しに行くとか」とも明確な課題を口にした安部。長く止まっていた“先発としての時計”が動き出し「もう自信はあるので。しっかりプレーできるという。ここから少しずつ(調子を)上げていければ」と語る声には、確かな充実感がにじんでいた。

(金川 誉)

編集部おすすめ