土田が5日の阪神戦で2号ソロを放った(C)産経新聞社

 スタメン抜擢に一発回答だ。

 中日は5月5日の阪神戦(バンテリンドームナゴヤ)で7-3の勝利。

連勝を3に伸ばした。この日、1軍で初の中堅スタメン出場を果たした土田龍空は、守備機会こそなかったものの、2号ソロを含む2安打1打点とバットで活躍。首脳陣の期待に応えた。

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 高卒6年目の土田は遊撃を本職とする内野手。身体能力の高さを活かした、しなやかな動きで打球を処理する守備職人だ。2023年の114試合出場を頂点に、近年は出場機会が減少していたところ、今季からは外野手に挑戦。ファームでは3月24日のDeNA戦を皮切りに、3試合で中堅を守ってきた。

 4月24日の1軍昇格後も外野を守る機会が何度か訪れ、ついに中堅でのスタメンと相成ったわけだ。ファームでの動き、1軍で左翼を守った際の動きを見る限りは、そこそこの範囲の広さはありそう。状況判断やスローイングの部分は、持ち前の野球センスを活かす形になるか。もちろん指導者との研鑽も積み重ねていってもらいたい。

 なぜ、土田が中堅を守ることになったのか。

それは中日が抱える深刻な「センター問題」にある。

 ここ5シーズン不動の中堅手だった岡林勇希が、4月3日のヤクルト戦(神宮)で右太もも裏を肉離れ。5月2日のファーム戦で実戦復帰予定だったが取り止めになり、戦線に戻るにはまだかかりそうだ。

 岡林の代わりに1軍昇格したドラフト6位ルーキー・花田旭も10試合で1本塁打、得点圏打率.455と奮闘していたが、4月17日の阪神戦(甲子園)で細川成也と交錯し、左膝を負傷。実戦復帰には至っていない。

 現状チームで最も中堅を守るのが大島洋平。「1番センター大島」というのは懐かしくも馴染みのある響きではあるが、4月25日以降は6試合スタメン出場でわずか1安打。40歳を迎えたベテランに常時出場を求めるのは少し酷かもしれない。

 他にも板山祐太郎や鵜飼航丞がスタメン出場したり、尾田剛樹が途中出場しているが、中堅に定着する感じはない。板山と鵜飼は別のポジションで出ることも多い。直近のファームでは、土田と同じ内野手の辻本倫太郎や高卒ルーキーの能戸輝夢が中堅スタメンで入っている。

 このような状況だと、しばらくは土田を軸に中堅を回すのは現実的にありではないか。

課題とされてきた打撃で一発回答したのも好印象だ。仮に岡林らが戻ってきても、内外野を守れるユーティリティーへの道が開ける気がしている。

[文:尾張はじめ]

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