ことごとくバットは空を切った。現地時間5月6日に敵地で行われたエンゼルスで、ホワイトソックスの村上宗隆は「2番・一塁」で先発出場。

連日の特大アーチが期待されたが、4打数無安打、4三振という内容に終わった。

【動画】勢いは止まらない!村上が14号を放ったシーン

 前日に14号の特大アーチを放っていた村上だったが、この日はエンゼルス投手陣に見事に抑え込まれた。先発したウォルバート・ウレーニャから外角中心の投球に終始し、ボールゾーンでの勝負に徹された。三振率32.7%(MLB5位)と高い26歳だけに、“弱点”を突かれた形となった。

 無論、散々だったこの日の結果だけで村上に対する評価が急落するわけではない。ここまで打率こそ.237ながら、14本塁打(リーグ2位)、28打点(リーグ2位)、長打率.565(リーグ6位)、OPS.939(リーグ8位)と軒並みアメリカン・リーグ上位のスタッツを記録。さらにMLB全体1位となるハードヒット率63.6%もマークし、持ち前のパワーで真価は発揮している。

 開幕前は「速球に苦戦する」「成功はできないかもしれない」と散々に言われていた村上だが、その適応能力の高さは米球界内でもしっかりと評価されている。米スポーツ専門局『ESPN』のラジオ番組『ESPN 1000 Chicago』に出演した野球ジャーナリストのカルメン・ディファルコ氏は、「今、ムラカミを巡る物語は野球界で最高のストーリーだ」と絶賛。下馬評を覆している和製大砲の活躍をふまえ、「ホワイトソックスにここまで人の注目が集まることなんてないんだ」と語った。

 目下、気になるのは村上の動静だ。総額3400万ドル(約53億円)の2年契約を締結しているが、自動的にFAとなる契約満了後の行方は不透明だ。

 資金力が乏しく、過去に1億ドル(約156億2760万円)を超えた契約を交わした実績がないホワイトソックスとしては、契約金の高騰が予想されるFAを待たずして、トレードを断行。長期的な再建が見込めるトッププロスペクトを獲得する可能性も小さくない。

 さまざまな噂が飛び交う中で、「私は4年1億1200万ドル(約175億円)ぐらいのオファーをホワイトソックスは絶対に出すと聞いている。彼らは日本の市場がどれだけ重要なのかをようやく理解し始めた」と指摘。水面下で動く、契約延長に向けた動きを伝えた。

「交渉は進んでいると聞いている。ホワイトソックスの関係者たちは自分たちが“偶然”に手に入れたものの価値に気づいている。まだ、(開幕から)1か月しか経っていないが、私が確かな筋から聞いた話では、球団内部でムラカミとの再契約に向けた認識は共有されている。

 彼らは本気で大型契約を狙っている。そういうホワイトソックスの動きも今は球界内で笑いものにされなくなっている。(村上の)トレードの話はありえない。関係者の話を照合すると、全く放出とは逆で、彼らは『こいつは本物だ』とコミットしようとしている」

 村上の価値について「突然、油田を掘り当てたようなものだ。

そしてムラカミの重要性を組織の上から下まで、どの部署の人間も分かってる。今は彼こそが球団の主役だ」とディファルコ氏は語った。

 果たして、「5年1億2500万ドル(約195億3450万円)以上が必要」ともされる村上との契約は実現するか、それとも大型トレードが交わされるのか。今後の活躍とチーム状況を興味深く見守りたいところだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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