村上宗隆に対する投資の“正当性”は証明され続けている。

 昨年12月にホワイトソックスと2年総額3400万ドル(約53億円)で契約した村上。

過去2年で200敗以上を喫している“弱小球団”が手にした契約の価値を何よりも裏付けるのは、グラウンド上での圧倒的な結果だ。

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 現地時間5月8日のマリナーズ戦でリーグトップタイの15号を放った村上は、出塁率(.370)、長打率(.578)、OPS(.948)、ハードヒット率(63.6%)といずれもハイアベレージをマーク。打率(.237)の低さと、空振り率(43.9%)の高さは課題として残っているものの、おおむね「メジャー屈指の強打者」と言っていい水準のスタッツを叩き出している。

 NPBで三冠王に輝いた時のような鮮烈な輝きを放つ村上だが、開幕前の評価は今ほど高くはなかった。やはり確実性の低さの課題が“足かせ”ともなり、投手のレベルが変わるMLBでは「成功しないのではないか」と市場価値は低迷。メッツ、レッドソックス、エンゼルス、パドレスなど複数球団が獲得を見送ってもいた。

 そうした中で思い切って獲得に踏み切ったホワイトソックスは、NPBでの過去3シーズンで100四球以上を選んでいた村上の“眼の良さ”に着目。米スポーツ専門局『ESPN』の取材に応じたクリス・ゲッツGMは「球速に対する対応力に懸念があったことは承知していた」と告白し、こう続けている。

「球の速い投手に対峙する時に、メジャーリーグではわずかな弱点があれば、すぐに露呈してしまう。しかし、我々は彼が日本で(速球に)苦労をしていた場面をあまり目にしていなかった。それに(メジャー級の投手の球を)見たことがないからといって、打てないわけではない」

 他球団が「成功できないのではないか」と疑う中で、「懸念の多くが単純な能力不足ではなく、機会不足に起因するものだと考えていた」(『ESPN』)というホワイトソックスは、和製大砲の可能性に賭けた。その結果、彼らは球界最高クラスの強打者を手中に収めるに至った。

 すでに水面下で契約延長に向けた動きも加速させているというホワイトソックス。過去に1億ドル(約156億2760万円)以上の契約を交わした実績がない古豪だが、歴史的なサインを交わす日はやってくるだろうか。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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