理想的なスイングが出来ずに、強い当たりを飛ばせずにいる大谷(C)Getty Images

「打者・大谷」の苦闘が続いている。

 現地時間5月15日に敵地で行われたエンゼルス戦に大谷翔平(ドジャース)は「1番・指名打者」で先発出場。

4打数1安打に終わった。

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 5月に入ってから打率.150、1本塁打、出塁率.261、長打率.250、OPS.511と低調な結果に終始している大谷。前年比でマイナス12.4と落ち込むハードヒット率(46.3=95マイル以上の打球割合を示す指標)や平均スイングスピードも74.8マイル(約120.3キロ)とダウン傾向が強く、パワー不足は否めない。

 二刀流による身体的負担など原因は様々に考えられるが、明らかに異変は生じている。周囲の不安は募る一方だが、MLBの酸いも甘いも知るレジェンドの眼には、大谷がかならず復活すると見えている。

 現地時間5月15日、MLBの公式ネット局『MLB Network』の番組「MLB Now」に出演した2010年のナ・リーグMVPであるジョーイ・ボットー氏は、大谷の現状について「何よりも目に付くのは出塁率をしっかり残していることだ」と明言。そして、「彼は6打数6安打とか、数試合で長打率を.500以上、OPS1.000以上に乗せてくる可能性がある。それなのに何を心配する必要があるの?」と語った。

 自身もMLB屈指の名打者だった。2002年の入団からレッズ一筋で活躍したいぶし銀は、通算2135安打、356本塁打を記録。さらに6度のオールスター出場など華々しい功績を残してきた。

 MLBの一線級の投手たちと互角以上に渡り歩いてきた。

だからこそ、ボットー氏には、「今の球界で最も興味深い打者」と認める大谷の現状を不安視はしない。

「彼は目の前で進化し続ける選手だ。それに四球を選べてなかったり、打率に対する出塁率が極端に低かったりするなら心配になるけど、今はそこまで悪くない」

 ただ、百戦錬磨のレジェンドは「もちろん、何かしらの異変は起きているとは思う」とも続ける。

「私が見ていて気になるポイントはシンプル。外角高め、真ん中高め、そして外角全体を突くボールに対する対応だ。そういう球は、もっとゾーンの奥まで引きつけたい。そして、しっかりと逆方向に運ぶスイングをする必要がある。これまでの彼はそれこそが最大の強みだった。

 2026年はもしかすると、微調整をしている段階なのかもしれない。それかメジャー全体でも『最高』と呼べる投手としての責任が影響をしている可能性もある。いずれにしても、本当にほんの少しだけズレているんだと思う。だから大きな問題が生じているというよりも、ちょっとした狙いどころの違いに過ぎない。

高めと外角への配球を支配できるようになれば、本当に面白くなるよ」

 興味深かったのは、15日のエンゼルス戦で大谷が逆方向にあわやホームランと言える二塁打を放ったこと。

 相手先発のジャック・コハノビツが投じたシンカーは、外角低めへの一球。まさにボットー氏が「課題」として指摘したボールだった。これを攻略したのだから、「打者・大谷」が復調する時は近いのかもしれない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]

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