【写真】『大怪獣のあとしまつ』松竹×東映がタッグ
本作は、特撮映画を全く新しい切り口で描く、完全オリジナル脚本の大作特撮映画にしてコメディ。死んだ後の怪獣のあとしまつにスポットを当て、特撮映画の誰も見たことのない“その後の世界”を描く。
ある日突然、この国を襲う大怪獣が死んだ。ビックリするほど死体が巨大なうえ、ガス爆発も時間の問題だ。そんな未曽有の国家的危機の現場指揮の任務を背負わされたのは、首相直属の特殊部隊の帯刀アラタ(山田)。そんな彼の前に、環境大臣秘書で元婚約者の雨音ユキノ(土屋)が現れる。2人は前代未聞の無理難題“巨大な死体の後片付け”に、知恵と工夫と愛(!?)で立ち向かうことに。
監督・脚本は、ドラマ『時効警察』シリーズや『タモリ倶楽部』などのバラエティー番組を手がけてきた映像作家・三木聡が務める。
三木監督は本作を構想したきっかけについて「そもそも。20年以上前、ある番組で映画になってない時間を想像する企画をやったことが遠因。例えば『007』で、ウエットスーツの下がタキシード…どうやって着るのか? また『ゴッドファーザー』で朝起きると切られた馬の首がベッドに入っている…果たして夜中にどうやって寝ている人を起こさない様に入れたのか? で、特撮映画の映画にならない時間のひとつが死んでしまった怪獣の死体をどうしてるのか? 非常に映画的でない時間を映画にしてみたい、そういう天邪鬼なところがスタート」したと説明。
主人公を演じる山田は、作品について「大人が全力でふざけるとこうなるのか! と思うような内容です(笑)。
一方の土屋は、「特撮と呼ばれる作品には、人生において大切なことも、許されないことも、それをさえ許すことも、でも忘れてはならないことも…たとえば現実を風刺するリアルな危機感も…ありとあらゆるものが含まれていて、ヒーローはその真ん中で輝き、苦しみ、闘って、たくさんの勇気を教えてくれました」と熱い思いを明かし、「山田涼介さん演じる主人公を支えるチームの一員として、全ヒーローへの恩返しを込め、踏んばります!」と意気込んだ。
今回の大型共同プロジェクトについて、松竹の迫本淳一社長は、「特撮映画という最も典型的な映画らしいコンテンツでの共同プロジェクトという素晴らしい機会を頂きました。松竹の『男はつらいよ』『釣りバカ日誌』シリーズに代表される“庶民的人情”と東映さんの“義理人情”。その両方の“人情”がぶつかると、どうなるのか? とても期待しております」、東映の多田憲之社長は「一見ふざけたような内容ですが、ストーリーには環境問題も政治の混乱も描かれており、まさに今の時代が反映されています。山田涼介さん、土屋太鳳さんをはじめ、キャスティングも素晴らしく、まさに松竹さんがいなければ成立しなかった企画です」とコメントを寄せている。
映画『大怪獣のあとしまつ』は2020年以降公開予定。