俳優の佐藤二朗が脚本・主演を務める映画『名無し』(5月22日公開)の新たな場面写真が解禁され、あわせて横浜国際映画祭への出品が発表された。

 本作は、お蔵入り寸前となっていたオリジナル脚本が永田諒の作画によって漫画化され、その漫画が評判を呼んで映画化されるという稀有な経緯を持つ異色作。
数奇な運命を背負い“名前のない怪物”と化した男の狂気と絶望を描くサイコバイオレンス作品だ。

 主人公“名無し”を演じるのは佐藤自身。右手で触れたものを消し去るという異能を持ち、白昼の商店街で無差別殺人を引き起こすが、凶器の存在だけが誰の目にも見えないという異様な設定が物語の核となる。証拠不在、動機不明のまま続く凶行の裏に潜む真実が描かれる。

 今回解禁された写真では、血に濡れた口元、虚空を見上げる歪んだ表情、そして無表情で何かを振り下ろす瞬間――従来のイメージを覆す“静の狂気”を体現した姿が切り取られている。佐藤は「自分自身で創り上げた役ですが、半ば放心状態です。放心状態にならざるを得ない役でした」と振り返る。日本アカデミー賞はじめ、さまざまな映画賞を席巻した昨年公開の『爆弾』をも凌駕する怪演への期待がさらに高まる仕上がりだ。

 共演には丸山隆平、MEGUMI、佐々木蔵之介らが名を連ね、監督は城定秀夫が務める。

 さらに本作は、「横浜国際映画祭」(5月1日~5日)のセンターピース作品として出品されることも決定。上映当日には丸山とMEGUMIが登壇予定。幼少期の“名無し”を保護した名付け親であり、その右手の異能を目の当たりにする警察官・照夫役、“名無し”と幼い頃から行動を共にし、右手の異能もよく知る女性・花子役を演じた2人から、作品の裏側が語られる貴重な機会となりそうだ。
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