かわいい女の子ですね。
うん。ひどいね。
現在放映中のアニメ『みつどもえのBD・DVDが発売になりました。
メインキャラは小学六年生。たくさんのかわいい女の子が出てくるため、「萌え作品」として見られることも多々あります。
しかし、これは「萌え」の皮をかぶった「劇薬」。
主役は、サディスティックな長女みつば、マッスルでおっぱい好きな次女ふたば、根暗でエロ本マニアな三女ひとはの三つ子姉妹。その他にもストーキングが日常の3人娘や、行き過ぎた心霊マニア少女など、普通じゃない面々が次々に登場。確かに見た目はかわいい少女達だけれども何かがおかしい、ものすごくおかしい。
エンジンフルスロットルなこの作品、第一話からクラスメイト全員で「チクビ!チクビ!」の大合唱!
画面を飛び交う液体は涙・鼻水・血液・ヨダレ・尿。
極めつけは、さらっと飛び出す過激ワード。特に重要なのが、長女みつばを呼ぶ際の「雌豚」。一部地域では放送時に規制がかかっちゃいました。
萌えアニメだと思ったら大火傷する作品。……なのですが、火傷をしちゃうところに顔を突っ込むのが心地良いんだなー。
路線としては実は『浦安鉄筋家族』や、さらにいえば『天才バカボン』の系譜に近い正統派シモネタ系ギャグマンガ。そこにうまくかわいらしい少女たちを絡めることで、見事に「萌え」と「毒」の融合に成功した作品です。
出てくるキャラクターの数が尋常じゃなく多いのに、きちんとキャラが個々に成長していく様子を描く群像劇として成立しているのがお見事です。ゲラゲラ笑いながら、ちょっとノスタルジィに駆られつつ、「みつばかわいい!」と萌えられる良質なエンタテイメントになっています。
放映中にBD・DVDが発売され、人気のある回はネット放送されるという、アニメ放映の地域格差を埋める取り組みも斬新です。
観る側の紳士性と、無邪気さが問われるこの作品。
とりあえずぼくは、みつば様のイスになってお尻の感触を味わいたいですね。キリッ。(たまごまご)