ペットボトルでミネラルウォーターを買う人も増えているが、実は水道水の品質基準のほうがミネラルウォーターよりキビシイことは、案外知らない人も多いかも。なんでも、ミネラルウォーターの品質基準が18項目(食品衛生法)なのに対して、水道水は50項目(水道法)があり、ミネラルも多く含むのだという。


実はこれ、先月末に東京の科学技術館でおこなわれた「水の展覧会」に出展していた三菱レイヨン・クリンスイ株式会社のブースで説明されていたこと。一般的に、水道水を使う方がペットボトルの利用に比べて、製造・輸送時のコストやエネルギーを削減でき、空きボトルのゴミ減量にもつながることから、地球環境にもやさしいといわれている。そこで、浄水器の販売をおこなう同社では、マイボトルを使って水道水を飲もうと呼びかけ、浄水器を使うと水道水がよりおいしくなることもPRしていた。

ところで、浄水器って、実際にどのくらい効果があるのだろうか。商品のパンフレット等には、“○種類の物質を除去!”といったことが謳われているのが、いまひとつイメージしづらい。同イベントでは、浄水器を使った親子向けワークショップも開催。オレンジジュースを浄水器でろ過してみるという実験もおこなわれた。

気になる実験結果だが、驚くことに、オレンジジュースは無色透明に変化した。しかも、下に溜まった液体は単なる水ではなく、ちゃんとオレンジジュースの味がする。浄水器には活性炭が含まれているので、多少香りは薄くなっているものの、いわば透明のオレンジジュース。これは、浄水器の「中空糸膜フィルター」と呼ばれるフィルターによって、粒子が大きいオレンジの色素だけが除去されたため。通常の生活で、オレンジジュースを浄水器に入れることはまずないが、水道水に置き換えてみると、赤サビや雑菌などを除去しつつも、ミネラルなどはそのまま残してくれるということらしい。


ちなみに、ペットボトルの利用を減らそうという視点からは、マイボトルキャンペーンなども普及しつつあるが、外出先で給水できる場所が少ないのがネック。そこで同社でも、今夏はいくつかの取り組みを実施しているという。

まず、環境省主催のマイボトル・マイカップキャンペーンの一環として、9月末まで横浜赤レンガ倉庫に給水器を設置。また、東京・田町にある三菱ケミカルホールディングスの本社ビル1Fにある「KAITEKI CAFE」にも9月1日まで自由に使える給水器を置いている。

さらに、北青山のカフェレストラン「Royal Garden Cafe」(ロイヤルガーデンカフェ)ともコラボし、7月19日(火)~8月18日(木)の期間限定で「Cleansui Cafe in Royal Garden Cafe」(クリンスイカフェ イン ロイヤルガーデンカフェ)をオープン。すべてのメニューをクリンスイで浄水した水で提供し、店内の水差しには同社のポット型浄水器を使っているという。

この夏は身近な水の大切さをいろいろな場所で体感できそうです。
(古屋江美子)
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