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「ドラクエ3」にピラミッドがある理由、堀井雄二、中村光一と対談も。『すぎやまこういちワンダーランド』

堀井雄二や中村光一といったドラクエ重要人物の面々との対談や、本人が語るドラクエ音楽など、テキストの充実が素晴らしく、「ドラクエ25周年に便乗した本」みたいな薄い感じではない。「本人も納得の出来」になっているんじゃないかなと思います。

ドラクエ音楽の演奏や録音に関わっている東京都交響楽団との会話では、すぎやま曲が「ヤバイ」「キツイ」と、その演奏難易度の高さが演奏者から語られていたり、中村光一との対談では、ドラクエ3でピラミッドが登場するきっかけになった「ドラクエ2の打ち上げ旅行」の旅行先のエジプトでのエピソードなど、ゲームを起点に全方向へと様々な世界が広がっている。

ドラクエを過度に神格化しても仕方ないと僕は思ってるのだけど、「ドラクエ1の音楽とレベルアップ時の効果音などは1週間で作られた」などのエピソードを改めて読むと、やっぱり「すごい!」と思ってしまう。25年通用する音を1週間で作った彼も、それを25年間貫いて、しっかりした歴史をゲームという比較的新しい文化の中で作ったドラクエ自体も、しっかりしてるなあと。

テキストだけじゃなくてビジュアルもいい感じです。楽団の指揮をしたり怪獣の人形とおどけたり、写真集のように何十枚も続くすぎやまこういち写真はカラーの物も多く、どれもニコニコしていて、かわいらしい彼の人柄が伝わってきます。表紙も黒字に敵のドット絵でドラクエらしいです。

そして最後に是非書いておきたいのが付録DVD。おなじみのドラクエ「序曲」がすぎやまこういち指揮、都響が演奏している模様が収録されているのですが、その長さ2分!たった2分の演奏を収録するためにDVDが付録でついているということに僕は驚きを隠せなかったです。贅沢だよなあ。ソフト容量の制約とまったく戦わないドラクエがここにある!

『すぎやまこういちワンダーランド』は雑誌「WiLL」12月号増刊として980円で発売中です。
(香山哲)
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