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武雄市図書館は是か非か。リアル「図書館戦争」時代

という本を読んだからだ。

あらかじめ断っておくと、この本が出たのは2011年10月なので、武雄市図書館については触れられていない。ただ、この図書館の出てくる背景をうかがわせるような記述はいくつか見られる。たとえば、本書の137ページには、2005年における住民一人あたりの貸出し数の多い都道府県を並べた表が掲載されている。それによると、佐賀県は「6.4冊」と、「8.4冊」の滋賀県、「7.7冊」の東京都に次ぐ全国3位にランクインしていることがわかる。もっとも、滋賀県が県立図書館を中心に、県全域で貸出しサービスを充実させるという図書館振興策をとってきたのに対し、佐賀県の事情はやや異なる。

《県全体の年間貸出し数五六〇万点のうちの四五%にあたる二五〇万点が佐賀市立図書館一館で貸し出されている。また、佐賀市の活動と相互に刺激し合いながら、貸出しを中心とするサービスを展開させている鳥栖市、伊万里市、鹿島市、武雄市などの市がある。一言で言うなら、佐賀市立図書館を中心にして県域にほどよく利用しやすい図書館網がつくられている。これが県の特別の政策なしに行なわれていることが注目されるが、町村での図書館の設置率は低い。都市部中心である》

佐賀県がもともと図書館利用者の多い県であったこと、武雄市図書館が県内の図書館網の一端を担っていたことは、CCCが図書館運営に乗り出したこととけっして無関係ではないだろう。すでにこの地域には、図書館がビジネスとして成立する土壌があったというわけだ。
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