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酒乱の三船敏郎を叩きのめし、石原裕次郎に詫びを入れさせた安藤昇という男

頭に来た安藤は思い切り三船を蹴り飛ばし、そのまま殴り続けて、半殺しの目にあわせてしまった。道で気絶している三船を残して安藤は帰ったというが、ケガのせいで当時三船が撮影していた映画『宮本武蔵』は1週間撮影が延期になってしまったという。なお、この映画は完成後、アカデミー賞外国映画賞を受賞した。

また、東興業(安藤組)は人気スターを集めた興行も手がけていた。あるとき、森繁久彌、小林桂樹ら人気スターが30人以上勢ぞろいした公演を行ったが、石原裕次郎だけは多忙を理由に断ってきた。すると、安藤組の若い衆が撮影所におしかけて撮影の邪魔をするようになり、結局、裕次郎を発掘したプロデューサーの水の江瀧子が安藤に詫びを入れてきた。裕次郎は安藤組が解散するまで、コンサートを行えなかったという。

ただ、三船にせよ、裕次郎にせよ、事態が収拾した後は、顔を合わせても軽く挨拶をして終わらせていたというのだから、安藤もずいぶんさっぱりしたものである。

映画デビュー作で原作・主演、しかも大ヒット


安藤組解散後、全財産を失った安藤のもとに自身の手記『激動』の映画化の話が持ち込まれる。しかも、主演してくれというのだから大胆なオファーである。役者経験などまったくない安藤は断ったが、目の前に積まれた現金の魅力には抗えず、結局引き受けることになる。自分自身を演じるわけだから「仕方ないか」という思いもあったそうだ。

脚本づくりにも参加して完成した松竹映画『血と掟』(65年)は大ヒット。その年の松竹の配給収入1位を記録した。安藤昇はほぼ出づっぱりでアクションシーンも披露。当時の映画雑誌は「なんといってもホンモノの強味」と表現している。ダーティかつクールな“時の人”が映画に初主演した話題性が大ヒットにつながった。

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    「酒乱の三船敏郎を叩きのめし、石原裕次郎に詫びを入れさせた安藤昇という男」の みんなの反応 4
    • ガッツ小宮山 通報

      元ヤクザを賞賛する記事など必要ない

      31
    • 伊丹13 通報

      三船の件は理不尽すぎる。

      9
    • 匿名さん 通報

      ゴキブリ、カスも伝説へ。

      5
    • ゴロー 通報

      この人ほどインテリヤクザ居ない。

      3
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