日本維新の会は10日、党へ事前届なくロシアを訪問し、外務次官らと会談した鈴木宗男参院議員に対し除名の方針だったが、鈴木氏からの離党届を受理し離党を認めた。党への功績に配慮したもよう。


 鈴木氏は今月1日~5日にロシアを訪問。訪問すると届け出たのは離日後だった。鈴木氏は離党理由について10日のブログで「私は日本維新の会の日露関係、外交についての考え方、歴史認識が違うと判断し、離党届を提出した」と書いている。


 そのうえで「私なりにこれまで政治家として国益を考え、北方領土解決に、元島民の想い、漁業者の切実な声を最優先し働いて来た。この点、考え方に差がある以上、離党するのが賢明と考えた」としている。鈴木氏は「今回の件を機に、より志を高く、意を強く持って政治家を全うしていく決意を新たにした」と国会議員としての活動継続を新たに決意したとしている。


 今回の訪露理由について鈴木氏は8日のブログで「北方領土元島民の平均年齢は88歳である。『元気なうちにもう一回、先祖のお参りをしたい、故郷を見たい』と言われたら、黙っていられない。漁業者、関係者から『安全操業お願いします。魚取らせて下さい。生活が懸かっています』と言われれば動くのは当然ではないか。それを『行ったのが悪い』とか『発言がケシカラン』(ロシアの勝利を確信している旨の発言などを指す)というのは何の権限で言っているのか」と言動非難に納得しかねる旨を書いていた。


 「ロシアが勝つと私の認識を述べたことに何の問題があるのだろうか」とも書き込み、処分が現地での発言などに対してのものであった場合には法的措置も視野に弁護士と相談する考えも示していた。(編集担当:森高龍二)

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