多機能なのに手頃な価格で人気がある「HUAWEI Band」シリーズ。最新モデルの「Band 11 Pro」と「Band 11」が3月13日に発売されました。


毎年、新しいモデルが登場する「HUAWEI Band」ですが、Proモデルが出るのは「Band 4 Pro」以来。Band 11 Proはウォッチ単体で位置測位ができるので、ランニング用途での実力が気になりメーカーに実機を借りて約1カ月間使ってみました。

ランニングフォーム分析で走りを“見える化”

まずBand 11 Proを装着した感想ですが、ディスプレイが大きくて見やすいと感じました。実際、前モデルの1.47インチから1.62インチへと拡大。表示画面が約27%アップしています。画面の最大輝度も最大2000nitsに向上して、明るくて見やすくなっています。

Band 11 Proを利用したかった理由は、ランニングを始めたいと思っていたから。ウォッチに位置測位機能(GNSS)が搭載されているので、スマホなしでもルートが記録できて、軽快に走ることができます。

ランニングに特化した機能も魅力でした。陸上競技場(トラック)でのランニングに活用できる「トラックランモード」というものがあり、何レーンを走るか指定することで、走行時の軌道ズレを補正して距離やペース、ラップタイムを通常のGNSS計測より精度向上が期待できます。

いずれこの機能を使ってみたいと思いつつ、まずはウォッチに搭載されているランニングコースで、「ラン/ウォーク(初級)」から始めてみました。これは早歩きとジョギングを一定間隔で繰り返す22分のメニュー。


このランニングコースには、「ラン/ウォーク(上級)」、「軽いジョギング」、「有酸素持久ラン」など、様々なコースが用意されているので、身体が慣れるに従って、徐々にハードルを上げていきたいと思っています。

Band 11 Proには、手首で計測するランニングフォーム分析など、専門的なモニタリング機能が搭載されているのも魅力でした。正直、かなり遅いジョギングしかできなかったのですが、左右のバランスが良く、足の設置時間や垂直振動なども悪くないという結果を表示してくれました。この結果を見て、モチベーションがアップ! これらの数値や走るペースを向上させていきたいと思いました。

多彩な運動に対応。高機能を求める人は上位機もよし

位置情報測位はサイクリング時にも有効です。都市部でランニングやウォーキング、サイクリングをする時にはよく信号などで足止めされますが、そんな時にも止まったことを自動検知して、一時停止してくれます。ワークアウト時間が厳密になるので、時速などのパフォーマンスを正しく計測できます。

ランニングやサイクリング以外にも、Band 11シリーズは9軸IMUセンサー搭載のため、ヨガや筋力トレーニング、縄跳びなどまで、100種類以上のワークアウトに対応しています。

一方で残念だったのは、「登山」モードが入っていなかったこと。Band 11シリーズには気圧センサーが搭載されていないので、気圧や標高がわかる「気圧計」のモードもありません。筆者は登山が趣味なので、登山モードがないのは個人的に大きな痛手。
ランニングの延長戦上でトレラン(トレイルランニング)を始めたいという人も、「トレイルラン」モードがないので、標高を含めた記録を残すことができません。

Band 11 Proはは11,880円という価格帯から考えると優秀すぎる機能が搭載されている高コスパの製品。ランニング初心者向やスマートウォッチを試したい人、続くかどうかわからないけど、ランニングを始めてみたいという人におすすめです。

一方でランニングを極めたいという人なら、登山やトレイルランにも対応した上位シリーズの「WATCH GT Runner 2」(54,780円。2026年3月発売)といったモデルを検討してみるのも良いかもしれません。
操作性の良さと高精度の健康モニタリングが◎

Band 11 Proを使い始めた時にまず行ったのが、文字盤のカスタマイズです。文字盤は豊富に用意されているのですが、好きなデザインを選んだら、その色を変えたり、表示される項目を変えたりと、あれこれ自分好みに設定できるのです。

この文字盤のカスタマイズは特に新しい機能というわけではないのですが、「デザインはいいけど、色がちょっとなー」とか、「一番見たい機能は歩数と睡眠なんだけどなー」といったこだわりに、きめ細やかに対応してくれるところが気に入っています。

そして、睡眠や心拍数、血中酸素、ストレスなどのモニタリング機能が、1つの画面でまとめて確認できるのも便利。タッチすると詳細画面を表示してくれるのですが、これほど機能表示が集中しているのに、ちゃんとタッチ操作できることに驚きます。

睡眠モニタリングでは、睡眠スコアを確認して、良質な睡眠を追求しています。スコアが低かった時には睡眠改善のための詳細なアドバイスを確認。
睡眠中呼吸乱れ検知機能も搭載されているので、睡眠時無呼吸の兆候がないか、チェックすることも可能です。

驚いたのは仕事中、ちょっと眠くなってうたた寝した時に、仮眠時間について報告されたこと。起きた途端に手首に振動があり、「すばらしい仮眠でしたか? 今日の残りの活動を一気に片付けましょう。」という通知が届いた時には、「ヤバい、うたた寝がバレた!」と正直、焦りました。

まるで上司に「寝てないで早く仕事しろ」と言われたような気分。ファーウェイのスマートウォッチは仮眠も検知して睡眠時間に加えてくれますが、このような通知をしてくれることに驚き。「ずっと私の身体をモニタリングしてくれてるんだな」と実感した瞬間でもありました。

新しい機能としては、情緒モニタリングが可能になりました。これは「快適」「普通」「不快」という3段階の感情状態に、ストレスレベルを組み合わせることで、全12種類の感情状態を把握できるというもの。不快の状態が続いている場合は、呼吸エクササイズなどを利用することで、気分がリフレッシュできます。

価格以上の性能で初心者ランナーに最適

Band 11 ProとBand 11の大きな違いはGPS(GNSS)機能の有無。Band 11 Proはウォッチに測位機能が内蔵されているので、スマホを持ち歩かなくてもワークアウトのルートが記録できます。

もちろん、ランニングのトラックランモードや、ランニングフォーム分析もProのみの機能。
Band 11 Proの価格は11,880円、Band 11は8,580円と、これらの機能が3,300円の差につながっていることになります。

Band 11シリーズは実に多機能。それでいてこの価格帯は魅力です。Band 11 Proにするのか、Band 11でいいのか。はたまた、ランニング機能に特化したもっと上位モデルを選ぶのか。普段の、または今後の自分の行動を考えながら、適したものを選んで欲しいと思います。
○Band 11 Proの主な仕様

サイズ:約W28.2×H43.5×D8.99mm
重さ:約18g(ベルト含まず)
ディスプレイ:約1.62インチAMOLED/286×482ピクセル/最大輝度2000nits
衛星測位:GPS/GLONASS/GALILEO/BeiDou/QZSS
防水機能:5ATM(50m防水)
稼働時間:通常使用約14日間/ヘビーユース約8日間/常時点灯約3日間

綿谷禎子 わたたにさちこ 情報誌の編集部から編集プロダクションを経てフリーランスのライターに。現在は小学館発行のビジネス情報誌「DIME」を中心に、企業のオウンドメディアや情報サイトなどで幅広く執筆。生活情報サイト「All About」のガイドも務める。自称、キャッシュレスクイーン。スマホ決済や電子マネー、クレジットカード、ポイント、通信費節約などのジャンルのほか、趣味の文具や手帳の記事も手がける。 この著者の記事一覧はこちら
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