女優デビューから10年の森七菜(24)初めての単独主演映画『炎上』(ナカチカピクチャーズ)が10日に公開されたが、その上映館がわずか68館のマイナー作品だったことが、芸能記者の間で波紋を広げている。


 この映画はカルト宗教を信仰する父からの虐待に、最愛の妹を残して家を飛び出した少女(森)が、自分の居場所や存在価値を求めて新宿をさまよい、裏切りや絶望感にもがき苦しみながら、結局最後は歌舞伎町に放火してしまうというヒューマンドラマ


 ここ数年の森は、207億円超の興行収入をあげた『国宝』(東宝)を筆頭に、『ファーストキス 1ST KISS』『秒速5センチメートル』(同)、『フロントライン』(ワーナー・ブラザース)といった大作や話題作への出演が続いていて、『国宝』では第49回日本アカデミー賞優秀助演女優賞にも輝き、今や話題作には常に森がキャスティングされるようなポジションを得ている。


■興収は1000万円に届けば御の字か


 ところが、女優として10年という節目の主演作品に森が選んだのは、ハデな商業映画ではなく、製作費が1億円にも満たない、地味な社会派映画だった。映画関係者に取材をすると、"最終興行収入は1000万円に届けば御の字"と言うが、日本アカデミー賞助演女優賞受賞の看板を汚してまで、森がこの映画を初の主演作に決めた理由は一体何なのだろうか…。


「森と言えば所属事務所の移籍問題がこじれ、ハツラツとした元気娘から一変、ファンにお金にシビアな女優の印象を悪くしてしまったのも記憶に新しいところでしょう。視聴率や興収も、"森では数字が獲れない"と、落ち込んでしまった時期もありました。今回の『炎上』も、数字的にはヒット作とは呼べないまま終わりそうですが、役作りにあたって撮影中は、歌舞伎町のホテルで寝泊まりし、混沌とした"トー横"を体験し自分を追い込んだという女優としての覚悟が見えます。着実に演技力や存在感を増してきた今だから演じ切れたという自負があるのではないでしょうか」(映画関係者)


 同世代の女優には浜辺美波(25)、出口夏希(24)もいるが、"自分は彼女たちとは違う!"とアピールするためには必要な映画だったのでは…と、この関係者は言う。


「もうひとつ、脚本兼監督の長久充氏の作品への出演も大きなきっかけになるかもしれません。長久監督は19年に『WE ARE LITTLE ZOМBIES』という作品で、邦画としては初めて第35回サンダンス映画祭審査員特別賞のオリジナリティー賞を受賞するなど、世界的に注目を集めているクリエーター。ハリウッド進出も間近と言われています。彼が今後映像を製作していく時に森に声が掛かれば、一気に彼女の夢も前進…広がることになるでしょうね」(芸能関係者)


 およそ5年にわたり取材と脚本を温めた長久監督が、面識がないものの、主演を託した森。『炎上』への出演は、将来的に森にどんな影響を及ぼすのか。


(芋澤貞雄/芸能ジャーナリスト)


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 女優として地歩を固めつつある森七菜だが、年齢的に恋愛の話題も被ってきそうな今日この頃。関連記事【もっと読む】『森七菜が乗り越えた松村北斗との"流出騒動" そして高まる"ヒット作請負人"としての存在感』…では、我が世の春が近そうな森について伝えている。


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