フィリピン南部、ミンダナオ島の中心都市ダバオ。その南部に位置するトリル地区の幹線道路を車で走らせると、色鮮やかな南国フルーツが山積みにされた露店が次々と目に飛び込んできます。
熱帯の力強い日差しが照りつける中、道行く人々の喉を潤す「夏の主役」といえば、やはりスイカです。

その他の写真:2026年4月18日撮影

 軒先に並ぶのは、濃緑色の縞模様がくっきりと浮き出た見事なスイカたち。一つひとつがずっしりと重く、叩けばポンポンと小気味よい音が響きます。店主に話を聞くと、現在の価格は1キロあたり50ペソ。日本円に換算すると約135円(1ペソ=2.7円換算)という安さです。

 この店での一番の売れ筋は、5キロほどの中サイズ。一玉250ペソ、日本円で約675円となります。日本のスーパーで並ぶ大玉スイカが数千円することを考えれば、まさに産地ならではの破格の値段といえるでしょう。地元の人々は、バイクの足元に大きなスイカを器用に載せたり、家族へのお土産としていくつも買い込んでいったりします。

 ダバオのスイカは、その見た目の豪快さもさることながら、口に含んだ瞬間に広がる濃厚な甘みと、溢れ出す果汁が特徴です。年間を通じて温暖な気候と豊かな土壌があるからこそ、これほどまでに瑞々しく育つのです。

 店頭の黄色いボックスには「SLICE 15」の文字。
15ペソ(約40円)でカットされたスイカも売られており、ドライブの途中に手軽に喉を潤すことができます。エアコンの効いた室内も良いですが、土の匂いと南国の風を感じながら、道端でかぶりつくスイカの味はまた格別です。

 ミンダナオの太陽をいっぱいに浴びたスイカ。その甘い誘惑は、今日も行き交う人々に、ひとときの涼と笑顔を届けています。
【編集:Eula】
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