2026年4月28日、フィリピン国内で続いていた燃料価格の異常高騰がようやく落ち着きを見せている。世界的なエネルギー情勢の悪化を背景に、3月から4月上旬にかけて軽油(ディーゼル)は1リットル160ペソ(約427円)、ガソリンは100ペソ(約267円)を突破し、過去最悪の水準に達した。
しかし4月下旬に入り、価格は大幅に下落へ転じた。

その他の写真:利用者が3月時点に戻りつつある洗車場 ダバオ市トリル地区 2026年4月28日撮影

 南部ダバオ市内の給油所の最新価格表によれば、軽油は79.80ペソ(約213円)、レギュラーガソリンは78.60ペソ(約210円)、高オクタン価ガソリンは79.60ペソ(約212円)。ピーク時と比べると、物流の主役である軽油はほぼ半値となり、輸送業界や市民生活に安堵感が広がっている。

 今回の乱高下は、中東情勢の緊迫化による原油供給不安が引き金だった。3月以降、価格改定がほぼ毎週繰り返され、マルコス政権が監視を強化するなど社会不安が高まっていた。軽油の急騰は公共交通機関の運賃や食料品価格に直結し、インフレを加速させる最大要因となっていた。

 現在の80ペソ前後という水準は、従来の40~60ペソ(約107~160円)台と比べれば依然として高値圏にある。それでも最悪期を脱したことで、輸送業者や自家用車利用者の間には「ひとまず安心」との空気が漂う。エネルギー省は今後も国際市場の動向を注視し、国内価格が適切に反映されているか厳格に監視を続ける方針だ。
【編集:Eula】
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