降り出していた雨が上がった、7月15日の夕暮れ時。都内のマンション前に、1台の自転車が止まった。
さかのぼること4日前の7月11日、東京地方裁判所で田口と恋人・小嶺麗奈被告(39)の初公判が行われた。大麻取締法違反で逮捕・起訴されていた2人がそろって出廷するという異例の裁判。法廷でも、驚きの証言が飛び出した。
隣り合って座り、ともに起訴内容について「間違いありません」と認めた2人。田口が小嶺について「これからもいっしょに交際を続けていきたい」と告白すると、小嶺も田口について「出会ったなかで、いちばんやさしい人」と語る。そして交際についても「……続けていきたいと思います」としたうえで、こう続けた。
「交際を続けるなら、結婚したいと思っています」
この“法廷プロポーズ”とも報じられた小嶺の発言は、大きな話題を呼んだ。
「裁判では小嶺被告が20歳のとき、仕事のストレスからパニック障害と診断されたことを告白。
16年の独立から3年。待ち続けた小嶺は法廷で意を決し、「結婚したい」と口にしたのだ。それに対し、いまの田口はなんと答えるのだろうか。冒頭の直後、記者は彼に声をかけた。
田口はこぎだしたペダルを止めると、振り返って耳を傾ける。「小嶺さんとご結婚されるおつもりでしょうか?」と問いかけた記者に、彼は迷うことなくはっきりとこう即答した。
「はい、そのつもりです」
ついに田口も結婚宣言! 小嶺の発言を受け、けじめの決意をしたのだろう。
田口の決断について、レイ法律事務所の松下真由美弁護士はこう解説する。
「判決前に結婚宣言をすると、“いっしょにいると再犯につながるのでは”という人もいるでしょう。しかし私は、2人の決断が判決に影響することはないと考えています。互いに監督者としては適切といえないかもしれません。しかし裁判で問われるのは、あくまで今回の罪について。今後のことはまた別の話です。