100万分の1の確率!珍しい白いアメリカバイソンの子が誕生
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 アメリカのアイオワ州プレーリーシティにあるニール・スミス国立野生生物保護区[https://www.fws.gov/refuge/neal-smith]で、珍しい白いアメリカバイソンの子供が誕生した。

 同保護区で白いバイソンが確認されたのは、今回が初めてだという。

公開された写真や映像には、春の草原を母親の後について歩く小さな姿が収められている。

 アメリカバイソンは、かつて北米の大草原を埋め尽くしていた生き物だ。そして白いバイソンは先住民の伝承の中で、神聖な存在とされてきたという。

 種の保全と、大草原の再生への努力が続けられる中、この白いバイソンの赤ちゃんは、希望をもたらす特別な存在になりそうだ。

白いアメリカバイソンの子供が誕生

 2026年5月4日、ニール・スミス国立野生生物保護区は、保護区内で白いアメリカバイソンの子供が目撃されたと発表した。

 同保護区のFacebookで公開された複数の写真には、母親の後について歩く、白いバイソンの子供の姿が収められている。

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 同保護区は投稿の中で、このように説明している。

草原に新しい仲間を迎えられたことをとてもうれしく思っています。今回生まれたのは、珍しい白い体毛を持つバイソンの子供です。

生まれたばかりのバイソンの子供は、通常赤褐色をしているため、これは非常に珍しい光景です

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 ニール・スミス国立野生生物保護区では、平均すると毎年9~15頭のアメリカバイソンの子供が生まれているそうだ。

 だが、これまでに白いバイソンが生まれたことはないという。保護区の管理者スコット・ギルジェ氏は、次のように語っている。

この保護区内で白いバイソンが生まれたのは今回が初めてで、非常に特別な出来事です

 ギルジェ氏によると、現在保護区には81頭のアメリカバイソンがおり、今季は5月5日の時点で、9頭の子供の誕生が確認されている。

白いバイソンの子供は、この9頭の中の1頭だったようだ。

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先住民にとって白いバイソンは神聖な存在

 白いアメリカバイソンは、北米の先住民の一部では、今も神聖な存在と考えられている。

 よく知られているのは、ラコタ族の伝承に登場する「白いバッファローの子牛の女[https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%99%BD%E3%81%84%E3%83%90%E3%83%83%E3%83%95%E3%82%A1%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%81%AE%E5%AD%90%E7%89%9B%E3%81%AE%E5%A5%B3](プテ・サン・ウィ)」の物語だ。

 伝承によると、彼女は飢えに苦しんでいた人々の前に現れ、祈りの方法や生活の術、聖なるパイプを授けた。

 そして彼女はラコタの人々に「再び戻ってくる」と約束し、白いバイソンの子供に姿を変えて去っていったのだという。

 そのため、一部の先住民の共同体において、白いバイソンは非常に神聖な生き物であり、希望や平和、再生のしるしとして受け止められてきたのだそうだ。

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 アメリカの国立公園局によると、白いバイソンは非常に珍しく、野生では100万頭に1頭の割合でしか生まれないと推定されている。

 2024年6月4日には、イエローストーン国立公園で白いバイソンの子供が誕生したことが確認されている。これは同公園で記録された初の事例である。

 だがこの子供に関しては、その後の目撃情報が一切なく、今も無事に生きているのかはわからないそうだ。

乱獲で一時は絶滅が危惧されたアメリカバイソン

 アメリカバイソン(学名:Bison bison)は、北米で最大級の野生の陸棲動物で、オスは体重が1トンを超える個体もいるそうだ。

 現地では英語で「バッファロー」と呼ばれることも多いが、アフリカスイギュウやアジアスイギュウなどの、いわゆるバッファロー(水牛)とは別の動物である。

 かつて北米大陸には、数千万頭規模のバイソンが生息していたとされる。その生息域はアラスカからメキシコまで広がり、大草原を埋め尽くしていた。

 しかし1800年代になって、開拓に伴う狩猟と生息地の破壊によってその数は激減し、一時は1,000頭未満まで落ち込んだとされている。

 その減少は生態系だけでなく、バイソンと深く関わりながら暮らしてきた多くの先住民共同体にも、大きな影響を与えることとなった。

 今回、白い子供が生まれたニール・スミス国立野生生物保護区は、そうした失われた草原の環境を復元するために設立された場所でもある。

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 アイオワ州は、かつてその85%が「トールグラス・プレーリー(背の高い草の草原)」に覆われていた。しかし現在、この草原は0.1%未満しか残っていないという。

 同保護区では在来の植物群落を復活させるため、地域由来の植物を植え直し、およそ4,000エーカー(約1,618万平方m)にわたる草原の再生を行っている。

 これは東京ドームおよそ346個分もの広さなんだそうだ。再生された草原には、バイソンやアメリカアカシカなどが暮らしている。

 下はニール・スミス国立野生生物保護区に再現されたトール・グラス・プレーリーと、その中で悠々と草を食むバイソンたちだ。

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アルビノ?それとも白変種?

 さて、今回生まれた白い子供がアルビノなのか、それとも白変種(リューシズム)なのかについて、同保護区側は正式な説明を出していない。

 アルビノはメラニン色素を作る遺伝的機能が先天的に欠けているため、体毛だけでなく皮膚も白かったり、目の色が赤やピンク色に見えたりすることもある。

 一方で白変種は、メラニン色素の生成量が減少して体毛や羽が白くなった個体を言う。色素を作る能力自体は残っているため、目は正常な色をしているのだ。

 なお、2024年のイエローストーン国立公園で生まれた白いバイソンの場合は、アルビノではなく白変種だったとみられているようだ。

 今回生まれた赤ちゃんの場合も、目や鼻先が黒っぽく見えるほか、頭部や耳周辺の毛も茶色っぽい色をしていることから、白変種の可能性が高そうだ。

 とはいえ、まだ保護区側の発表がないので、今後の発表を待ちたいと思う。

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白いバイソンに出会えた来園者が続出中

 ニール・スミス国立野生生物保護区は、日の出の30分前から日没の30分後まで一般に公開されている。

 既に保護区を訪れた人たちが、この白いバイソンの姿を写真や映像に収め、SNSなどで発信し始めている。

 保護区側もそれを歓迎しているようで、以下のようなコメントを出している。

来園者の皆さんが親切にも写真や動画を共有してくださることを、私たちは本当にうれしく思っています。これ以上ないほど素晴らしいことです

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 この保護区では、現在さらに数頭のバイソンが妊娠中とみられており、今後数週間でさらに多くの子供が生まれると予想されるとのこと。

 ロケーションはシカゴから直線距離で、西に500kmほど行ったあたり。北米大陸の原風景と、貴重な白いバイソンの赤ちゃんを目の当たりにできる、またとない機会かもしれない。お近くの人はぜひ訪れてみてはどうだろうか。

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References: Facebook[https://www.facebook.com/friendsofnealsmith]

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