不動産取得税とは、不動産を取得した際にかかる都道府県税のことです。対象が不動産に限定される点が、固定資産税と異なります。
マイホームの購入を検討するにあたって、不動産に対してさまざまな税金がかかると知り、不安に感じることもあるのではないでしょうか。不動産の取得にかかるコストを正しく把握するためにも、不動産取得税の仕組みやポイントを整理しておくことが大切です。
本記事では、不動産取得税とはどのような税金なのかを説明したうえで、税率や計算方法についてもわかりやすく解説します。
不動産取得税とは
不動産取得税とは、家屋・土地を購入したり、建築したりして不動産を取得した人に対してかかる税金のことです。不動産を取得する時期は税を負担できる力(担税力)もあるとの考え方から、都道府県税(地方税)として創設されました。
ここから、不動産取得税がかかる不動産や、不動産取得税を支払うタイミングについて解説します。
不動産取得税がかかる不動産
不動産取得税は、不動産(土地・家屋)の取得に対してかかります。具体例は、以下の通りです。
・田
・畑
・宅地(住宅地)
・塩田
・鉱泉地(温泉など)
・池沼
・山林
・牧場
・原野
・住宅
・店舗
・工場
・倉庫
土地は住宅地だけでなく畑なども対象になる点、家屋は住宅だけでなく工場や倉庫なども対象となる点に注意しましょう。
また、取得は有償・無償問わず、不動産所有権を得た場合には「取得」と判断されます。ただし、相続による取得の場合は課税の対象外です。
不動産取得税を払うタイミング
不動産の所在地を所轄する都道府県から納税通知書が届いたら、記載されている期日までに不動産取得税を支払わなければなりません。通知書は所有権移転の登記をしてから数カ月後に届くことが一般的です。
また、不動産を取得したら、一定期間内に不動産取得税申告書の提出を求められることがあります。ただし、取得から30日以内に登記している場合は原則として申告が不要のため(東京都の場合)、登記を行っていれば通知書が届くのを待つだけでよいケースが一般的です。
なお、不動産取得税について軽減措置を適用するためには、都道府県ごとに定める申告書を提出しなければなりません。
不動産取得税と固定資産税の違い
不動産取得税と固定資産税の違いとして、対象となる資産が挙げられます。
固定資産税とは、固定資産の所有者に対してかかる税金です。不動産取得税は不動産(土地・建物)に対してかかるのに対し、固定資産税は不動産に加えて会社が所有する車両や備品などの償却資産も課税対象に含まれています。
また、支払時期も不動産取得税と固定資産税で異なる点です。不動産取得税は取得時に払うのに対し、固定資産税は対象資産を所有している限り毎年かかります。
さらに、不動産取得税は都道府県税であるのに対し、固定資産税は原則として市町村税です。固定資産税の内容や計算方法については、以下の記事を参考にしてください。
固定資産税とは支払時期・計算方法や納税の流れについても解説
不動産取得税の計算方法
不動産取得税の額を計算する際に使う式は、以下の通りです。
・不動産取得税額 = 不動産の評価額 × 税率
「不動産の評価額」は、原則として固定資産税課税台帳に登録されている固定資産の評価額です。そのため、固定資産税額を算定する際に用いる課税標準額を使用できます。
ここで、不動産取得税を計算する際の税率や、計算例について押さえておきましょう。
税率
不動産取得税の税率(本則税率)は、4%です。ただし、時期によっては不動産の流通を促すことや、住宅不足の解消を図ることを目的として軽減税率の特例が設けられていることがあります。
取得物件別に、本則税率と軽減税率の関係をまとめました。
2027年4月1日以降、軽減税率に変更がある可能性があるため、注意しましょう。
納税額の計算例
ここで、2027年3月31日までに評価額1,000万円の土地と、評価額2,000万円の建物を取得するケースで、納税額を計算してみましょう。
まず、土地の取得にかかる不動産取得税は、30万円です(1,000万円 × 3%)。また、建物の取得には60万円かかるため(2,000万円 × 3%)、合計で90万円の不動産取得税がかかります。
一方、事務所を取得する場合は、2027年3月31日まででも本則税率と同じ4%を適用しなければなりません。評価額2,500万円の事務所を取得する場合にかかる不動産取得税は、100万円です(2,500万円 × 4%)。
なお、今回の計算では、軽減措置を考慮していません。そのため、実際にかかる不動産取得税は、今回の計算結果より抑えられる場合があります。
不動産取得税の軽減措置を受けられるケース
税率の特例とは別に、不動産取得税の軽減措置を受けられる場合があります。適用可能なケース(※)は、主に以下の通りです。
・新築住宅を取得したとき
・中古住宅を取得したとき
・住宅用の土地を取得したとき
・建売住宅を取得したとき
2027年3月31日までに取得する前提で、それぞれ解説します。
※他にも、マンションを新築するケースや中古マンションを取得するケースなどで、軽減措置を適用できることがあります。
新築住宅を取得したとき
新築のケースでは、要件を満たす場合に軽減措置を使って以下の式で不動産取得税を計算できます。
・不動産取得税額 = (不動産の価格 − 1,200万円(控除額)) × 3%
原則として、床面積が40平方メートル以上、240平方メートル以下(2026年4月1日以降に新築した場合)であることが、軽減措置を適用するための要件です。また、土地を取得してから3年以内に新築していなければなりません。
中古住宅を取得したとき
中古住宅を取得したときも、軽減措置を使って不動産取得税を計算できます。計算式は、以下の通りです。
・不動産取得税額 = (不動産の価格 − 新築年に応じた控除額) × 3%
中古住宅を取得したケースでは、物件がいつ建てられたかによって以下のように控除額が異なります。
・1981年7月1日~1985年6月30日に新築:420万円
・1985年7月1日~1989年3月31日に新築:450万円
・1989年4月1日~1997年3月31日に新築:1,000万円
・1997年4月1日以降に新築:1,200万円
特例措置を適用するための要件は、以下の通りです。
・個人が自己の居住用に取得している
・床面積が40平方メートル以上、240平方メートル以下(2026年4月1日以降に取得した場合)
・1982年1月1日以降に新築されている(新耐震基準に適合していることが証明されていれば、それ以前でも可)
住宅用の土地を取得したとき
住宅用の土地を取得した場合も、要件を満たす場合に軽減措置を適用できることがあります。軽減措置を適用する際の税額計算方法は、以下の通りです。
・不動産取得税額 = 当初税額 − 減額額
当初税額とは、土地の価格に所定の税率(今回は3%)をかけた額です。減額額には、45,000円と以下の式の結果を比較し、高い方を採用します。
・土地1平方メートルあたりの価格 × 住宅の床面積の2倍(1戸あたり200平方メートルを限度) × 住宅の取得持分 × 3%
なお、特例措置を適用するためには、住宅・土地を取得するタイミングなど、いくつかの要件を満たさなければなりません。
建売住宅を取得したとき
土地付きの建売住宅を取得した場合も、家屋と土地に対して軽減措置を適用できます。計算方法は、基本的に家屋については「新築住宅を取得したとき」、土地については「住宅用の土地を取得したとき」と同じです。
なお、自身のケースで要件を満たしているのかわかりにくい場合や、納税額の計算が難しい場合は、ツールを活用してみましょう。例えば、都内で不動産を取得する場合、東京都の「不動産取得税計算ツール」で地積・価格・取得日などを入力すれば、税額の目安を確認できる可能性があります。
参考:東京都「不動産取得税計算ツール」
不動産取得税の免税点引上げとは
不動産取得税の免税点引上げとは、不動産の小規模取引向けの免除制度における基準額が、2026年より引上げられたことです。
不動産取得税の免税点とは、課税標準額が一定額未満の場合に、対象の不動産を取得する場合でも不動産取得税がかからない制度を指します。これまで、不動産取得税の免税点は、土地で10万円、家屋の建築は23万円、建築以外は12万円でした。
2026年4月1日からは、土地の免税点を16万円、家屋の建築を66万円、建築以外は34万円に変更されています。
不動産取得税は不動産を取得した人に対してかかる税金
不動産取得税とは、不動産を取得した際に、不動産の評価額に対して所定の税率を乗じて課せられる税金のことです。ただし、期間によって軽減税率を適用したり、不動産の種類によって軽減措置を適用したりできることがあります。
また、2026年4月1日より免税点が引き上げられました。少額の取引の場合は、課税対象の不動産を取得した場合でも不動産取得税がかからない可能性があります。
通知書が届いたら、記載されている期日までに不動産取得税を納付しなければなりません。軽減措置を適用する際は原則として申告書の提出も必要なため、注意しましょう。
参考:東京都「不動産取得税」
参考:東京都「不動産取得税Q&A」
参考:総務省「地方税制度 不動産取得税」
参考:総務省「やさしい地方税 不動産取得税」
ライター:Editor HB
監修者:高橋 尚
監修者の経歴:
都市銀行に約30年間勤務。後半15年間は、課長以上のマネジメント職として、法人営業推進、支店運営、内部管理等を経験。個人向けの投資信託、各種保険商品や、法人向けのデリバティブ商品等の金融商品関連業務の経験も長い。2012年3月ファイナンシャルプランナー1級取得。2016年2月日商簿記2級取得。

![[のどぬ~るぬれマスク] 【Amazon.co.jp限定】 【まとめ買い】 昼夜兼用立体 ハーブ&ユーカリの香り 3セット×4個(おまけ付き)](https://m.media-amazon.com/images/I/51Q-T7qhTGL._SL500_.jpg)
![[のどぬ~るぬれマスク] 【Amazon.co.jp限定】 【まとめ買い】 就寝立体タイプ 無香料 3セット×4個(おまけ付き)](https://m.media-amazon.com/images/I/51pV-1+GeGL._SL500_.jpg)







![NHKラジオ ラジオビジネス英語 2024年 9月号 [雑誌] (NHKテキスト)](https://m.media-amazon.com/images/I/51Ku32P5LhL._SL500_.jpg)
