中国で「撮影旅行」が爆発的人気となり、それが規範化されていったのに続いて、今は付き添いカメラマンが人気となりつつある。花見の季節である4月、北京市にある桜の名所として有名な玉淵潭公園などで花々が見頃を迎えたのに伴い、付き添いカメラマンの需要が急速に高まっており、日給は600~800元(約1万2600~1万6800円)に達している。
北京の観光をみてみると、ここ数日は「玉淵潭で花見」が人気ワードとなっている。玉淵潭公園だけでなく、4月になると、北京では様々な花が見頃を迎える。
大学院生の唐氷泉(タン・ビンチュエン)さんの趣味は写真撮影。休みになると、写真撮影に出かけている。
唐さんと同級生の写真撮影料金は1枚19.9元(約420円)。2日間で11時間にわたり店を出し、合わせて3000元(約6万3000円)近く稼いだという。折半すると1人1500元稼いだことになる。
玉淵潭公園では、唐さんのような付き添いカメラマンをたくさん見かけることができる。
カメラマンの侯楷文(ホウ・シエウェン)さんによると、「付き添いカメラマン」は観光客とおしゃべりをしながら、観光したり、人気店に行ったりして、何気ない日常を捉えたような写真を撮影し、情緒的価値を提供するのに対して、「撮影旅行」は観光客が旅行先で、カメラマンが手配したコースを回り、少なくとも3~5カ所の観光スポットで写真を撮影する。その料金をみてみると、プロのカメラマンが写真を撮影してくれる「撮影旅行」の方が高く、付き添いカメラマンは比較的安い。
ソーシャルコマースプラットフォーム・小紅書で料金について調べたところ、1枚当たりの価格は5~20元(約100~420円)となっており、1時間の料金は49.5~99元(約1000~2100円)と、その料金には開きがあった。
侯さんは、「今年は観光客の間で人気を集め、短期間的にはニーズが高まっているが、供給側を見ると、新たにたくさんのカメラマンがこの市場に参入している。供給と需要のバランスが取れているため、全体的に見ると、今年は付き添いカメラマンの客単価は昨年と比べて小幅な値動きがあっただけ。