「盲勺(もうしゃく、ブラインドスプーン)」と呼ばれる新たな消費スタイルが、中国の主要なショート動画プラットフォームでひそかな人気を集めています。中には再生回数が1000万回を超える動画も見られます。

盲勺は、いわば「ブラインドボックス」の進化版ともいえます。単一の商品だけが入っているブラインドボックスとは異なり、盲勺にはおよそ15点から20点のランダムな商品が入っており、その多くはかわいらしくて実用的な小物です。例えば、蛍光ペンやノート、付箋などの文房具、ブレスレットやヘアゴム、マグネットといったアクセサリー類、さらには食器や日用品、ぬいぐるみのキーホルダーなどが挙げられます。

また、人気キャラクターとのコラボも相まって、盲勺はおしゃれなパッケージと中身が分からないわくわく感で多くの若い消費者を引きつけています。特に10代の若者や女性の間で人気が高く、彼らにとっては商品の価値そのものよりも、気分や楽しさが重視されているとみられます。

「盲勺」と呼ばれる理由は、販売業者が梱包する際に、小さなスプーンを使って容器の中から形や色の異なるビーズをランダムにすくい取ることにあります。これらのビーズはそれぞれ異なる商品に対応しており、業者はそのビーズに基づいて商品の内容を決め、梱包を行うからです。

現在、中国国内では盲勺は1個あたり40元(約935円)から150元(約3500円)程度で販売されており、海外向けには1個あたりおよそ45ドルから54ドルで取引されています。Instagram(インスタグラム)やTikTok(ティックトック)などのプラットフォームには中国の販売業者による開封動画が投稿されており、1本あたりの再生回数が100万回を超えるものもあります。中にはフォロワー数が200万人を突破したアカウントもあります。

こうした動きについて専門家は、「盲勺はブラインドボックスの不確実性を残しつつ、癒やしの要素を加えたものだ」と指摘しています。その上で、「人々の好奇心を巧みに刺激する、いわゆるドーパミン消費の一種だ」と分析しています。

一方で、感情的な価値が過度に強調される場合には、消費の落とし穴やリスクも伴うとされており、専門家は冷静で合理的な消費を心がけ、無駄遣いを避けるよう呼びかけています。(提供/CGTN Japanese)

編集部おすすめ