中国の南西部に位置する雲南省高黎貢山自然保護区のスタッフと中国科学院昆明植物研究所種質資源庫(遺伝資源バンク)チームがこのほど、合同科学考察を行い、怒江州独竜江地域で初めて、チベット自治区墨脱(メトク)周辺に分布するとされるイチジク属の一種墨脱榕(Ficus motuoensis)の野生の個体を発見しました。その生育状況は良好だということです。
墨脱榕はクワ科イチジク属に属するつる性植物で、2021年にチベット自治区墨脱県背崩郷で初めて発見され、2022年に国際植物分類学誌「PhytoKeys」で正式に新種として発表されました。これまでチベット墨脱県の標高700メートルから2000メートルの熱帯モンスーン林に分布していることが知られており、樹木や岩壁に付着して生育することが多いということです。
調査の結果、本種の特徴は原記載とほぼ一致することが分かりました。熱帯雨林生態系の重要な構成要素であり、その実はサイチョウ、リスなど多くの動物の食料となり、森林生態系の物質循環と種子散布の維持に重要な生態学的役割を果たしているとのことです。
高黎貢山での新たな発見は、この地域の野生植物種リストをさらに充実させるものであり、高黎貢山における生物多様性調査、モニタリング、および現地保全活動の有効性を示すものです。高黎貢山国立自然保護区怒江管理事務所の関連部門責任者は、「保護区管理部門は今後、科学研究機関と連携して墨脱榕の個体数、分布パターンおよび生息環境状況の専門モニタリングを実施し、種質資源アーカイブを構築して原生環境の厳格な保護を強化していく」としています。(提供/CGTN Japanese)











