2026年10月19日、台湾メディア・TVBS新聞網は、オーストラリアのレアアース大手ライナスが日本の支援を受け、中国以外のレアアース供給網で中核的な地位を築いたと報じた。
記事は、人工知能(AI)サーバーや電気自動車(EV)、防衛産業の拡大でレアアースの需要が急増する中、各国が供給網の一極集中リスクを避けるため調達先の多様化を急いでいると紹介。
記事によると、ライナスは12年前に市場から姿を消しかけ、2014年に経営を引き継いだアマンダ・ラカーズ前最高経営責任者(CEO)が山積みの債務と操業を停止した工場を抱える中で事態の打開に当たった。そこで好転の契機になったのが、日本からの投資だったという。
同社は当時、レアアースと磁石の技術を生み出しながら市場規模で他国の企業に追い抜かれていた日本から資金援助と長期の受注による支援を受け、中・重希土類の生産能力の75%分を優先的に日本に供給することにより、世界初の安定稼働する中国以外の供給体制が築かれたとのことだ。
記事はまた、技術の差が表れるのは採掘よりもその後の分離・精製の工程だとし、ラカーズ氏が業界首位の中国北方稀土について一部の分野でわずかに先行しているものの、ライナスは猛追する有力な2番手で、一部の工程設計では優位性を示していると述べたことを伝えた。
さらに、バリューチェーンはより付加価値の高い磁石や金属の製造へと広がりつつあり、ラカーズ氏が中国以外で金属や磁石の製造能力を拡大することが極めて重要だと強調したことにも言及。ライナスが韓国のJSリンク、LSケーブルと提携し、LSケーブルが前段階の金属製造を担い、JSリンクはマレーシアでの磁石工場建設に共同出資すると紹介している。
記事は、今年6月に退任したラカーズ氏が、売上高の倍増に加え、100年以上男性が独占してきた鉱業で女性リーダーとしての足跡を残したと評価するとともに、レアアースを発端とする世界的な戦略の再編が新たな競争の幕開けとなりつつあると結んだ。(編集・翻訳/川尻)











