新財富雑誌が紹介した日経中文網の記事とは、2015年5月21日に掲載された「日本はなぜ大陸客への抵抗運動がないのか」との見出しの記事だ。同記事は、中国大陸からの旅行客受け入れついて、「香港では大陸からの観光客を『イナゴ』と呼び、受け入れに反対運動が起きた」と紹介する一方で、「日本では、2010年9月29日に発生した釣魚島(日本名:尖閣諸島)海域での衝突事件直後に日本の右翼団体が起こした事件以外、中国人観光客が排斥された話を聞かない」と冒頭で述べている。本文では「お客様は神様」、「おもてなしの心」など、接客するときの「日本人の精神」などを紹介している。
同記事を紹介した投稿にはコメントが集まった。最もいいねを集めたコメントの一つには、「自由旅行が始まって2年もすれば香港もこうなる」と旅行客が香港に集中する状況が変われば、受け入れ側の態度も変わるだろうと主張するコメントだ。そのほか「日本人はバカじゃないからな」といったコメントもいいねを集めた。
なかには「日本が観光客を歓迎するのは旅客がもたらす利益を『歓迎する者』が享受でき、日常生活に影響を与えないからだ。香港では大量の旅客がもたらす利益がいくつかの商店や、店主、不動産の転売屋などに集中し、一般人は享受できないばかりか不便さばかりもたらされる」とのコメントもあった。観光客を受け入れることにはメリットだけがあるわけではない。
昨年に続いて今年も日本で注目を集める中国人客の訪日観光、「爆買い」以外にも興味を示す中国人観光客が増えてきたとの報道もある。これまで以上に様々な観光地で遭遇する機会が増えるであろう。もたらす利益と不利益が偏らないように注意が必要だ。(編集担当:大平祥雲)(イメージ写真提供:123RF)
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