プレミアリーグで直近3年連続2位に終わり、あと一歩のところでタイトルを逃し続けているアーセナル。
しかし、先月下旬のカラバオ・カップ決勝でマンチェスター・シティに敗れ、FAカップ準々決勝ではサウサンプトンに金星を献上。わずか2試合で2つのタイトルを失うと、プレミアリーグ第32節ではボーンマス相手に痛恨の黒星を喫した。1勝1分で終えたCLノックアウトフェーズ準々決勝を含めると直近の公式戦5試合でわずか1勝しか挙げることができず、チームとしても個人としても精彩を欠いたパフォーマンスが続いている。
失速の要因として見られているのが、主力の固定化と一部選手の酷使による肉体面での疲労だ。アーセナルは今シーズンここまでプレミアリーグに所属するクラブとして最多の公式戦54試合を消化しているが、スペイン代表GKダビド・ラヤ、フランス代表DFウィリアン・サリバ、ブラジル代表DFガブリエウ・マガリャンイス、スペイン代表MFマルティン・スビメンディ、イングランド代表MFデクラン・ライスへの負担が顕著になっている。
データサイト『Opta』によると、この5選手は公式戦54試合の合計時間4860分を「100」とした時、実に「70%」以上の時間でピッチに立っているという。とりわけ、豊富な運動量を要求される中盤2選手への依存度は極めて高く、ライスが3732分間で「77%」、スビメンディが3841分間で「79%」だ。スビメンディに至ってはプレミアリーグ初挑戦にも関わらず、絶対的守護神ラヤとピッチに立っている時間はほぼ同じで、十分な休息が得られていない。
スビメンディとライスはセンターバック(CB)を除いたプレミアリーグ所属選手の中で、2番目と4番目に多い出場時間を記録。一方、中盤のバックアッパーとして昨年夏に加入したデンマーク代表MFクリスティアン・ノアゴールのプレータイムは全体の「20%」に留まっている。
アーセナルがシーズン終盤にかけて失速するのは今シーズンに限ったことではない。『Opta』によると、ミケル・アルテタ監督率いるアーセナルの月別勝率は4月が最も低く、唯一5割に達していないという。
今シーズンは戦力拡充に成功したが、ノルウェー代表MFマルティン・ウーデゴーアやスペイン代表MFミケル・メリーノ、ドイツ代表FWカイ・ハヴァーツら主力が次々と負傷離脱。スタメンのクオリティーを維持することはできているが、結果的に一部選手のプレータイムが増えてしまっている現状だ。また、大量リードを奪う試合がそれほどないことも、アルテタ監督が積極的な選手交代を行えない一因になっているのではないかと『Opta』は指摘している。
それでも、アーセナルは依然としてプレミアリーグ首位に立っており、クラブ史上初の欧州制覇も視界に入れている。『Opta』は「アルテタ監督は主力選手たちから必要最低限の力を引き出し、優勝を勝ち取る方法を見つけなければならない。優勝したとしても華々しい勝利とはならないだろう。粘り強く、一歩一歩着実に、そして苦闘の末に勝ち取るものになるはずだ。彼らにとってはそれでも十分だろう」と強調した。
まさに満身創痍のアーセナルだが、このまま走り切ることができるだろうか。

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