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ーー前編では主に松田さんに、現代人の不調に身体的なアプローチから語ってもらいました。金森さんは、現代人の不調についてどのようにお考えですか?
金森 現代人の不調の一因として、慢性炎症が挙げられると僕は考えています。炎症というのはある種の免疫機能ですが、免疫はエネルギーを消費します。それが慢性的ということは、常に不要なエネルギーを消費してしまっているということに他ならない。これが、万病のもとになるわけです。
松田 筋肉や関節の面で言うと、慢性炎症とは3か月以上続く痛みを指します。3か月以上続く切り傷ってないですよね? ということは、必ずどこかに根本的な問題があると考えます。「慢性」というのは、そういった問題を見つけるシグナルになるわけですね。
金森 慢性炎症の原因はさまざまですが、特に現代人が気をつけたいのは食事。工業的に抽出された植物油に含まれるオメガ6系の脂肪酸が、体内でアラキドン酸を介して炎症を慢性化させる原因のひとつです。そんな慢性炎症を治すためのキーワードは、飢餓。
松田 断食ですか。今、少し流行していますよね。
金森 そうですが、世間一般で流行している断食やファスティングのやり方は、甘いと思っています。今、流行っているのは24時間断食とかだと思いますが、厳密には48~72時間は断食しないと意味がありません。というのも、48時間完全に空にした時に、はじめて腸内でアッカーマンシア菌が増加します。このアッカーマンシア菌こそが「痩せ菌」と呼ばれるもので、健康長寿にも多大に寄与すると言われています。
日光は「直接」浴びることに意味がある
ーー前編で松田さんが「脳からくる痛みが治りにくくなっている」とおっしゃっていました。金森さんはこの問題をどう見ていますか。金森 体内の炎症を抑えると、トリプトファンというアミノ酸がセロトニンやメラトニンに変換される量が5~10倍に増えると言われています。食事でトリプトファンをしっかり摂っていても、慢性的な炎症があるとその多くが別の経路に使われてしまい、セロトニンの材料になりません。まずは炎症を起こさない体づくりが、セロトニンを増やす土台になるのです。
松田 なるほど。ダイアリー療法でセロトニンを上げていくことと、金森さんがおっしゃる内側からのアプローチは、同じ方向を向いているんですね。
金森 外からのアプローチと内からのアプローチの合わせ技一本で、より効果を高めていけると思います。
ーー不眠に悩む現代人も多いです。金森さんはどうアプローチしていますか。
金森 まず、朝に太陽の光を浴びることです。カギは日光を直接浴びることで、ガラス越しでは紫外線B波が99.8%阻害されます。また体内時計のリセットのために、必ず朝決まった時間に20分ほど日光を浴びましょう。加えて、体内時計は栄養が入ってきた時にもリセットされるので、毎日同じ時間帯に栄養を摂ることも大切です。
松田 規則正しい生活って、旧石器時代人の生活様式でもあるんですね。
金森 その通りです。そして、寝る時は深部体温を下げてください。
松田 布団に入って暖かくして寝るという私たちの常識と真逆なのですね。
現代人は「体を温めすぎ」である
金森 少し補足すると、寝る時以外にも現代人は体を温めすぎです。体をブルブル震えるくらい冷やすことで、長寿細胞とも呼ばれるベージュ脂肪細胞が活性化します。これは、慢性炎症の正常化にも役立つ細胞です。そもそも、オーストラリア先住民は砂漠で9度くらいでも裸で寝るという話もありますし、アジア人はもともとイヌイットと同じような遺伝的背景で寒さに強い。僕自身、夜は17度くらいまで冷えるバヌアツで裸で寝ていますが、体調を崩したことはありません。現代人はもっと寒さに身を曝す、「寒冷負荷」をかけるべきだと僕は思っています。そういう意味では、水風呂なんかもいい。海外では氷をたくさん入れた風呂に入るアイスバスも流行ってますよね。松田 不眠で言うと、ここでもセロトニンが重要になってきますよね。体感として、ダイアリーを始めて3か月目くらいから「眠りやすくなった」という方が多い。これは、セロトニンの増加によって、ストレスを感じやすい環境を変えてあげたから睡眠も改善したと考えています。
金森 その通りでしょうね。旧石器時代の人類は、暗くなったら寝て、寒さの中で体を回復させていた。また、毎日3食なんてこともあり得なかった。2~3日に1回獲物が取れるかどうかという生活の時間が長かったから、体はそのように作られているわけです。現代人の不調の多くは、その基本設計から遠ざかりすぎたことへの代償だと思っています。
松田 金森さんが飢餓と寒冷負荷の大切さを説く意味が理解できました。旧石器人の生活様式に近づける、それが大切なんですね。大変勉強になりました。
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松田・金森両氏が示したのは、外と内の両面から「旧石器時代の身体性」を 取り戻すという発想だった。
金森重樹(かなもり・しげき)
東京大学法学部卒。作家、監訳者、ビジネスプロデューサー。糖質ではなく脂質に着目した「断糖高脂質」により2か月で30㎏以上の減量に成功、そのメソッドを書いた「ガチ速〝脂〟ダイエット」シリーズは累計10万部を突破。近著に『なぜヒトは脂質で痩せるのか』(扶桑社新書)。「旧石器時代になるべく近い生活様式を現代で再現する」ことをモットーに、食事、サプリメント、歩行、睡眠などの研究にも余念がない。2026年現在、バヌアツ共和国で暮らす
松田圭太(まつだ・けいた)
理学療法士/整痛院ふつか総院長。医療現場での長年の経験をもとに、”3年以上続く痛み”に特化したクリニック「整痛院ふつか」を設立。のべ5万人を施術し、慢性疼痛治療技術「MSMメソッド」を6万人の治療家に指導。2025年「東久邇宮文化褒賞」受賞。YouTube登録者23万人超。
【金森重樹】
行政書士・不動産投資顧問。東京大学法学部卒。25歳のときに1億2000万円の借金を負うも、マーケティング技術を活用して35歳で完済。その後、行政書士として脱サラし、現在は不動産、ホテル、福祉事業など年商100億円の企業グループのオーナーに。マイナスから超富裕層へと這い上がる。「徹底して理詰めで事に当たる」のがモットーで、長寿やダイエットに関心を持ち、わずか2か月で90kg→58kgの減量に成功。その理論の根幹を成す「断糖高脂質食」をはじめ、栄養学や人類学にまで領域を広め「脂で痩せる」という独自メソッドのブラッシュアップに余念がない 。著書は『なぜヒトは脂質で痩せるのか』(扶桑社新書)、『運動ゼロ空腹ゼロでもみるみる痩せる ガチ速”脂”ダイエット』、『ガチ速“脂”ダイエット 極上レシピ大全』『120歳まで元気に生きる 最強のサプリ&健康長寿術』。公式X:金森重樹@ダイエットonlineサロン@ShigekiKanamori
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