◇報知新聞社後援 第74回全日本大学野球選手権▽準々決勝 東北福祉大8―3西南学院大(13日・神宮)

 神宮の青空に大きな放物線を描いた。東北福祉大・小島慎也内野手(3年=帝京)はバックスクリーン左に強烈な打球を突き刺し、堂々とダイヤモンドを一周した。

5-1で迎えた6回先頭、代打で登場。外角のストレートを強振した。ダメ押しの一撃で、準決勝進出に貢献した。

 「長打を打てる選手が多分、重宝されていくと思う。長打力と、いい場面での1本が一番大事だと思っています。気合入れて、打席に入っています」。12日の2回戦・東日本国際大戦でも9回、代打でライトに適時二塁打。2試合連続の活躍に、充実の表情を浮かべた。

 神宮にはめっぽう強い。帝京(東東京)の3年夏には4回戦の大森学園戦、5回戦・立志舎戦で2試合連続の先頭打者アーチを放ち、注目を集めた。大学でも初の全国の舞台で、一発をたたき込んだ。「相性いいですね。

自分にとってはホーム。見え方は結構好きかもしれないです」と笑った。

 驚異のパワーを誇る。冬場からウェートトレに没頭。ベンチプレスは130キロ、スクワットは220キロまで上がるようになった。前夜の東日本国際大戦は終了が午後10時15分。宿舎に帰った後は豚骨しょうゆラーメンを食べに行き「ラーメンが大好きで。おとといも実はラーメン屋さんをはしごしたんです」とパワーの源を明かした。「自分の長所をどんどん出していきたい」と小島。日本一まであと2勝。どんな好投手も、フルスイングで仕留めてみせる。(加藤 弘士)

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