◆日本生命セ・パ交流戦 2025 オリックス8―3巨人(15日・京セラドーム大阪)

 巨人は5回の大量失点で勝負が決したように思えるが、何よりも拙攻が見逃せない。7回に甲斐の適時打で3点差に迫ったところで、一塁走者のキャベッジが二、三塁間で挟まれ憤死。

オリックスの中堅・中川が後逸したように見えたのかもしれないが、なお1死一、二塁で泉口が打席に立っていれば、流れが変わっていたはずだ。

 序盤を振り返っても、初回無死一塁ではオコエが一邪飛。3回無死一塁でも甲斐がバント失敗に終わった。4回もオコエがヒットと二盗で無死二塁をつくりながら、吉川は進塁打を打てず。これでは攻撃のリズムが生まれない。オリックス投手陣のボールも素晴らしい中で12安打。状況に応じた打撃やボールの見極めができれば、もう少し得点が奪えたはずだ。

 巡り合わせが悪いことに、週明けからは交流戦上位の日本ハム、西武と対戦が控える。一発長打を期待できない以上、盗塁やエンドランなど機動力を絡めて着実に得点を重ねていくしかない。厳しい状況と言えるが、セ・リーグ首位の阪神も足踏みしており、まだ4ゲーム差。交流戦残り7試合を踏ん張れば、リーグ再開後の展開はまだまだ分からない。(スポーツ報知評論家・福本 豊)

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