◆第107回全国高校野球選手権福島大会 ▽決勝 会津北嶺3-10聖光学院(25日・ヨークいわき)

 「逆転の聖光学院」が目覚めた。1点を追う6回。

先頭の4番・竹内啓汰中堅手(3年)が「勢いにのみ込まれたら簡単に負けてしまう」と内角直球を鋭く左前にはじき返した。この回4連打など7安打6得点の猛攻で逆転。会津勢40年ぶりの決勝進出で勢いに乗る会津北嶺を圧倒し、4年連続20度目の出場を決めた。

 優勝候補大本命だが、今大会5試合中4試合が逆転勝利だった。準々決勝の日大東北戦では初回に2点を先制されるも2回に逆転。準決勝・光南戦は2回に5点を先制されたが追い上げ8回に逆転した。斎藤智也監督(62)は「特別な空気になった方が負ける。自分たちのバッティングを貫くという覚悟を」と、平常心をたたき込んできた。大会を通じてたくましさを増したナインに「どんなことがあっても屈さない気持ちが一戦ごとに成長している」と誇らしげだった。

 竹内は「春に成し遂げられなかった日本一を」と気合。強い心で、再び甲子園へ向かう。(古澤 慎也)

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