◆第107回全国高校野球選手権栃木大会 ▽準決勝 青藍泰斗6―0宇都宮工(25日・エイジェックスタジアム)

 甲子園史上に残る悲劇的な大逆転負けから35年。青藍泰斗(せいらんたいと)が前身の葛生(くずう)時代の90年以来、2度目の甲子園に王手をかけた。

先制、中押し、ダメ押しに完封リレーと盤石の試合運びで完勝。今春の県大会準々決勝で敗れた宇都宮工にリベンジし、決勝に進んだ。

 同校は葛生時代の90年夏に1度だけ甲子園に出場。初戦の山陽(広島)戦は3点リードで終盤を迎えたが、9回2死無走者から3点差を逆転された。05年には現校名に改称。昨秋にユニホームを一新したが、右袖には「葛生」の文字が刻まれる。青山尚緯監督(27)は「地元の方々や葛生高校時代のOBも一緒に戦ってほしい」と思いを込めた。

 90年に初優勝の後、6度決勝進出しているが、全て敗戦。指揮官は「あと一歩と言われ続けてきた。それを払拭(ふっしょく)して新しい歴史を作りたい」と意気込んだ。決勝の相手は作新学院。強豪に勝って聖地へ向かい、35年前の雪辱を果たす。

(高澤 孝介)

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